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消えたジェット機:ヴァリグ・ブラジル航空967便の消失「中編」

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画像はイメージです。

 成田空港から飛び立ったヴァリグ・ブラジル航空967便が、太平洋上で忽然と消息を絶った。967便は救難信号を発しておらず、また墜落後も電波を発し続けるフライトレコーダーやボイスレコーダーからの電波も検出されなかった。なんの手がかりも得られないまま月日は流れ、967便は行方不明のまま捜索は終結し、乗員6名は全て死亡したものと認められた。しかし、好天にもかかわらず大型ジェット機が救難信号すら発することなく墜落し、残骸も発見されないということが、本当に起こりえるのだろうか?

 967便は、かねてより超常現象研究家が唱えていた「太平洋の三角地帯(ドラゴントライアングル)」で消息を絶ったことから、次元の裂け目に迷い込んだとか、あるいはUFOが宇宙へ連れ去ったなどと、ミステリアスな説が語られていたが、残念ながら根拠となるような情報は全く提供されていない。

 また、967便にはブラジルのピカソとも称された日系人画家「マナブ間部」の絵画が搭載されており、ハイジャックあるいは保険金目当ての偽装遭難との見方もあった。だが、失われた作品が美術市場に現れなかったことなどから、現在では否定されている。また、ソ連(当時、現ロシア)の陰謀という説も唱えられた。極秘に搭載された軍事機密、あるいは新兵器を入手するため、ソ連軍が967便を領内へ強制着陸させた、あるいは洋上で撃墜し、残骸などを潜水艦で回収したというのだが、これも根拠は全くない。

 美術品目的でも機密目的でも、乗員が協力しなければ救難信号を発せずに機体を乗っ取ることは困難だが、967便の乗員は6名とも身元がしっかりしており、私生活にも問題を抱えていなかった。中でもジルベルト=アラウージョ・ダ・シウバ機長は会社から名誉金賞(ブルベ・ド・オウロ)を授与され、親族にブラジル空軍の士官がいるなど、真面目な上に航空界とも深い縁を持つ人物で、軽々しく犯罪やスパイ活動に手を染めるようなことは考えられなかった。

 では、967便はなぜ、忽然と姿を消したのであろうか?

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