昨年大みそかに秋山成勲との激闘を制して日本格闘技界の主役となった三崎の参戦、菊田の対戦相手に強豪バローニが発表され、いよいよ全ぼうが見え始めてきた戦極。しかし、一方で肝心のエース吉田の相手はいまだ決定していない。WVRの木下社長は「最高の対戦相手を数名の中から絞っているが、まだ発表できる段階ではない」と語るに留まった。
吉田自身は対戦相手の希望として「ヒョードルとやりたい」と昨年大みそかの「やれんのか!大晦日!2007」でも対戦がウワサされた第2代PRIDEヘビー級王者エメリヤーエンコ・ヒョードルの名を挙げながらも「木下社長に任せたい」と言葉少な。対戦相手が決定しない現状に苛立ちを覚えているようだ。
気になる吉田の対戦相手について吉田をマネージメントするJ-ROCKの國保尊弘代表は「いつかはやりたいですが、3月にヒョードルはない」と断言。さらに一部でウワサされる藤田和之との日本人頂上決戦についても「このタイミングではないですねえ」と否定的だった。
戦極旗揚げ会見時と同じく外国人選手との対戦が確実と前置きした上で「外国人となると限られてくるんですよね。ヒカルド・アローナ、ジョシュ・バーネット…」と2人の元PRIDEファイターの名を挙げた。
一方で、かつて激戦を演じたこともあるホイス・グレイシーとの再戦については「いいところを突きますね。可能性はありますよ」とニヤリと笑みを浮かべた。
吉田とホイスは2002年8月に国立競技場で行われた「Dynamite!!」で対戦。ホイスに袖車を極めた吉田が「落ちている」とアピールしてレフェリーが試合を止めた。しかし、ホイス陣営は「タップしていない」と猛抗議。結局、裁定は覆らず吉田のレフェリーストップ勝ちとなったが、遺恨が残る結果となった。
翌03年大みそかの「PRIDE 男祭り2003」で2人は再戦。判定決着なしのルールで10分2Rのフルラウンドを闘い抜いた試合は引き分けとなったが、疲労困ぱいで意気消沈の吉田に対し、終始試合を優位に進めたホイスは歓喜。試合後の2人の姿は明暗がクッキリ分かれる結果となっている。
3度目の対峙で完全決着となるのか。戦極の旗揚げ戦で急浮上してきた吉田VSホイスの一戦は果たして実現なるか!?