NHK 連続テレビ小説「あまちゃん」の井上監督が、神戸と福島の震災をモチーフに思春期の男女の姿を描いた本作。昨年、NHKでドラマとして放送され、本劇場版はそのドラマ版に未公開場面を追加して再編集したもの。
石井は「ドラマとは少し違った映画版がようやく劇場公開できるということで、たくさんの方にこの作品を見てほしいです」と切り出すと、「作品の中に心にしみる言葉がたくさん。わたしたちのセリフにもぜひ注目してほしいです」と本作をアピール。
震災がモチーフとなっていることもあり、出演陣の思いも特別なものがあるのか、石井が「わたしは学生で(被災地の様々な)現実を知らないでずっといました。今の神戸や福島とはじめてきちんと向き合えた作品でもあり、わたしが感じたことと同じような気持ちをみなさんにも感じてほしい」と述べると、柾木も「福島や神戸に行って本当の景色を撮って来た」と力を込め、「見所は言葉。台本とは違う、その場その場で僕らが自然に発したリアルな言葉にきっと共感してもらえると思います。ぜひ注目してください」としみじみ。
前田も「テレビで映せなかったところもたくさんあり、内容も深くなっています」とコメントすると「撮影中、現地の方が生きる力を持って、前を向いているのを感じました。僕らにも明るく接してくれたのですが、その笑顔に隠れて流された涙だったりとか、みなさんが抱えている様々な問題を映画が進んでいく中でみなさんにも理解していただけると思います。そういった部分にぜひ注目してほしい」と発言。
井上監督も「これから100分。今本当に彼らが生き生きとどんなにもがいたかと言うことを一緒になって体感してもらえれば。彼ら一人一人が、すごく熱演しています。演技にも注目してほしい」と呼びかけていた。
(取材・文:名鹿祥史)