やはりタダモノではなかった。前走のJDDでは強烈な決め手を発揮。同世代のライバルをバッサリ斬り捨てたテスタマッタ。
「前走は一気に距離が800メートル延びた中でよく折り合ってくれた。最後は着差以上に強いレースだったね」。村山調教師もその内容を高く評価している。
新馬戦は芝で勝ち上がったものの、5月の500万戦でダートへ路線変更するや2連勝を達成、オープン入りを果たした。しかも両レースとも、最後方近くから芝並みの上がり3F34秒台を叩き出した。
「芝もこなせるけど、ダートの方がより切れる。もちろん、古馬相手の重賞戦でも終い勝負になればヒケを取らないよ」。トレーナーも末脚勝負に絶対の自信をみせた。
前走後は北海道のノーザンファームへ放牧。当初は秋初戦を南部杯に設定していたが、除外となりここまで延びた。じっくり乗り込めた分、仕上がりは万全。1週前には栗東Wコースで6F83秒4をマーク。復帰戦を前に動きは軽快だ。
「南部杯を目標に乗り込んできた分、仕上がりはすごくいいね。ここまではホント、順調にきている」
ダートに路線変更してからわずか1カ月半足らずで3歳の頂点を極めた。異例のスピード出世を見せてきたテスタマッタにとって、今回は初めて古馬の一線級が相手。試金石となる。さすがにこれまでと違って分厚い壁がそびえ立つものの、指揮官に気後れはない。
「東京コースは合いそうなのであとは休養明けの分、折り合いがカギだね。テンションさえ上がらなければ、いい勝負になると思う」
最大目標であるJCダートに向けても、ここで弾みをつけたい。