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高橋監督が元旦インタビューで明かした「優勝の重圧」

 巨人・高橋由伸監督(42)が吠えた。巨人指揮官のインタビューが元旦の読売新聞に掲載されるのは“恒例行事”だが、今年の高橋監督は「ホンネ」を打ち明けていた。これからは躍動感を表に出していくというのだ。しかし、それがV奪回の切り札となるかどうかは別問題なのだが…。

「読売新聞の企画だからだと思いますが、元旦のインタビューではホンネというか、普段ならはぐらかして答えない質問に対しても、きちんと対応しています。興味深い回答もいくつかありました」(プロ野球解説者)

 高橋監督は“変貌”しつつある。そんな一面が見られたのは昨年の秋季キャンプでのことだった。打撃投手役を買って出るなど、選手たちといっしょに汗を流していた。過去2年間は選手たちとは一定の距離を取ってきた。練習に関しても、少し離れたところから見守っていくという感じだった。

 その秋季キャンプでの変貌について、こう語っていた。

<急にやりたくなったわけじゃないんです。引退してすぐに打って見せたり、投げて見せたりして、『まだ(現役を)やりたかったんじゃないか』とか、変なふうに取られると嫌だなと思っていた>
 他人がどう捉えるかを気にしていたという。これに対し、「考えすぎ」(前出・同)と解釈する声もあれば、「自身がイメージする監督像と違うスタイルで臨んでいたのだろう。気疲れも多かったようだ」と好意的に見る向きの両方の声が聞かれた。

 インタビューでは新戦力への期待、若手の岡本、吉川尚らの名前を挙げて奮起を呼び掛けていたが、投手陣に関しては“不満”も口にしていた。マシソン、カミネロを中心としたリリーフ陣に関する質問に、<基本は先発を6人で回したいので、彼らが1イニングでも多く投げるのが先決。その中で困ったら2人に助けてもらう。その前にパワーピッチャーが1人、2人出てきてくれるといい>と答えていた。たしかに、巨人は昨秋のドラフト会議で投手を1人しか指名していない。その言葉通りなら、高橋監督は今オフの補強、つまり、鹿取義隆GMをメインとした編成スタッフに不満を持っているということになる。

「巨人が1月半ば以降に『動き出す』といった情報もあるんです。メジャーリーグ挑戦を目指す涌井秀章、牧田和久の交渉が進まないようなら、獲得に乗り出すとの見方もあれば、救援タイプのピッチャーをトレード補強するとか…」(スポーツ紙記者)
 その一方でこんな声も聞かれた。

「高橋監督だけではなく、巨人首脳陣はFA補強した野上、そして、巻き返しをはかる山口俊に期待しています。でも、将来のことを考えれば救援タイプの投手をピンポイントで獲得すべき」(前出・プロ野球解説者)

 野上、山口俊は先発タイプの投手だ。山口俊は救援での実績もあるが、クローザーで結果が出なかった時期を経て先発に転向し、今日に至っている。こうした経緯を考えると、高橋監督の言う、マシソン、カミネロにつなぐ「パワーピッチャーが1人、2人出てきてくれたら…」のポジションに当てはまるとは思えない。

「新人の鍬原拓也(21=中央大)が中継ぎにまわる可能性が出てきます。大学で先発と救援の両方を経験していますから」(前出・同)

 救援投手は近年において、非常に重要なポジションとなっている。しかし、ドラフト1位投手を1年目から中継ぎで使うというのは良策ではない。1位指名である以上、将来の看板選手、スター候補と捉えなければならない。その是非はともかく、巨人にはその傾向が強い。先発候補が揃えば、スター候補の鍬原を中継ぎにまわし、酷使してしまう危険性もあるというわけだ。
「2018年も優勝を逃すことになれば、大ごとですよ。巨人は4年以上優勝から遠ざかったことがありません。『今季は何がなんでも優勝を』の願いが読売グループ各社から聞こえてきます」(ベテラン記者)

 他にリリーフタイプの投手がいなければ、鍬原にやってもらうしかないようだ。高橋監督は3年契約のラストイヤーを迎える。どんな逆境に置かれても「自分の保身は考えない性格」とされているが、チームのこととなれば、話は違ってくる。「チームのために連投してくれ」と、鍬原を中継ぎにまわすかもしれない。若手野手の育成にしても、そうだ。結果がともなわず、高橋監督が我慢して使わなければならない場面もあるだろう。「優勝の重圧」を背負った同監督は、投打ともに苦しい一年となりそうだ。

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