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NMR

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画像はイメージです。

 ガチンコ怪談を語ることで有名な怪談師・ファンキー中村は、この夏、観光も兼ねて江ノ島を訪問した。上の写真を見てもらえば一目瞭然なのだが、くつろぐファンキー中村の左横に、地中から上体を起こして草を食べている亀が確認できる。しかし、不思議なことにこの亀は、後ろ足の方が地中に隠れ消えてしまっている。

 ここまでしっかりと写っているため、まさか心霊写真ではないだろうと思ったファンキー中村は、宿泊したホテルの従業員に「このホテルでは、亀を飼っているのですか」と尋ねた。だが、ホテルの従業員からは「いえ、当ホテルでは亀は飼っておりません」との回答が返ってきた。これは不可解である。
 釈然としないモノを感じていたファンキー中村は、休暇から帰ってくると友人である山口敏太郎に相談した。すると山口は、「この亀は江ノ島弁天を守護する霊亀(れいき)ではないでしょうか。ちなみに江ノ島弁天には、神様の使いである八方睨みの亀がいますよ」と回答した。
 江ノ島と亀の繋がりはそれだけではない。誰もが知っている御伽草子「浦島太郎」に出てくる竜宮城があったのは江ノ島ではないかという説があるのだ。それを裏付けるかのような伝説が残っている。
 その昔、江ノ島近郊の農村を荒らしている五頭龍(ごずりゅう)がいた。その龍を抑えるために使わされたのが、江島神社の弁天様である。弁天様は鎌倉の近海にある島に、亀に乗って降り立っているのだ。また今でも、江ノ島には、「亀」の石とされるものが多数存在する。
 山口敏太郎の話を聞き、ファンキー中村は衝撃的な事実に気が付いた。なんと、宿泊したホテルの経営者が、弁天様を祀っている江島神社の宮司の関係者であったというのだ。前述したように江島神社には弁天様の眷属である八方睨みの霊亀がいると伝承されている。その神社の血縁者が経営するホテルに、江島神社の霊亀が出現しても不思議ではない。この写真は、ホテルを守護する霊亀が、たまたま写りこんだのではないか、という結論に至った。
 亀というと、長寿の象徴であるとともに、守護や富の象徴であるとも言われている。その昔、中国では亀甲が占いに用いられていたことから、吉兆を告げるものともされている。この霊亀は、ホテル関係者や、写真撮影したファンキー中村に何かを伝えるため、現れたのかもしれない。

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