香取の国内初となる同作品展は3月15日のオープン後、この日までに来場者数10万人を突破。これを記念して企画されたイベントで、香取がサプライズでステージに姿を現すと、会場を訪れていたファンからは大歓声が上がった。
香取は作品スペースの中央に立つと、「信じられない。10万人ってすごくないですか」と嬉しそうな表情。日本で唯一の360度ステージには、絵画や衣装など香取の作品が100点以上展示され、中央には香取の心臓のオブジェがシンボリックにそびえている。会場のスピーカーからは香取の心臓音も鳴らされている。
香取はこの心臓音の演出と個展名の「BOUM ! BOUM ! BOUM !」について、「自分の個展に向けて自分もドキドキするし、お客様にもドキドキしてほしい。だからBOUM ! BOUM ! BOUM !ってネーミングをつけたんです」と説明。360度の特殊ステージに作品を並べる形式についても、「客席からステージにお客さんに入ってきてもらうという演出です。ステージは僕のいる場所で、そこに一緒に上がってもらう。なかなかないでしょう。自分の中に入ってきて欲しいと思って」とそのコンセプトを紹介。
「個展を開きたいって思っていた時は、今まで世界で見てきた美術館で見たような個展を想像していたけど、ここに来たら個展なのかショーかわからないものになっていて、僕がやったらこうなんだなって。ここでやるのは自分に一番あったやり方なんじゃないかなって思った」と感慨深げにコメント。
個展は6月16日まで開催(注・数日の休館日あり)され、香取はその間、壁面で不定期にライブペイントも行っている。「奥の壁画ですが、今週だけでもう3回来て描いているんです。もし完成したら、真っ白い紙をもう一度貼って、もう一度描こうかなって。行けるってタイミングを見つけて描きに来ているんですけど、ツイッター見たら『慎吾、頻繁』って書かれていて……」と照れ笑いで、このライブペイントも紹介。
「10連休も家族連れで、子供たちにもたくさん来て欲しい。そして、子供がもし作品に触っても怒らないで欲しい。触ってはいけないものだけど、そこで怒ってしまうと、それが思い出になってしまう」と呼びかけると、「ここに来て、慎吾ちゃんこんな絵を描くんだなって。今日楽しかったなっていう日になってもらえれば嬉しい」とファンに呼びかけていた。
(取材・文:名鹿祥史)