各紙などによると、香取は人生のどん底まで落ちた主人公・郁男を演じ、今まで見せたことのない狂気や暴力が描かれているという。過去に演じたことのない役柄に香取は、「演じていてつらかった。自分以外の役が優しくて。役柄としてズタズタでした」。
しかし、「いつもは撮影現場を楽しいと思いませんが、今作は楽しかった」と充実感をにじませたという。
かつて香取のラジオ番組で裏方として働いていたリリー・フランキーとは、役者として初共演。リリーは「一緒にやっていてドキドキする映画。色っぽかった」と太鼓判。初タッグとなる白石監督も「例えるなら香取さんは、役所(広司)さんくらいの色気」と絶賛したという。
「今までの作品とのイメージをガラリと変えた香取の魅力が存分に発揮されている。その演技は本年度の映画賞を総なめにしてもおかしくないほどの迫力だった」(映画ライター)
本作でメガホンをとった白石監督といえば、公開中の「麻雀放浪記2020」に逮捕・起訴されたピエール瀧被告が出演。つい1か月ほど前までは、公開するか、また瀧被告の出演シーンをカットするか否かで大騒動を巻き起こしたが、出演シーンをカットせず当初の予定通り今月5日に公開されたのだが…。
「各劇場で閑古鳥が鳴いています。公開規模は50館程度ですが、興行収入は1億円にも届かなそう。関係者の間ではすっかり“なかったこと”になっています」(映画業界関係者)
白石監督は気を取り直して、「凪待ち」のプロモーションに全力を注ぐことになりそうだ。