「フットワークのいい馬。道中で掛かり出したので早めのスパートになったが、直線はいい勝負根性を見せてくれた。初戦としては文句なしの内容」と吉田豊騎手は好感触を得た様子。
「テンションが高くならないように気をつけた。もっと瞬発力もついてくるといいね。距離は延びた方が良さそう」。今後の課題も指摘したあたりに、期待の大きさがうかがえる。
芝1200メートル戦はオメガユリシスが圧勝。中団から徐々に進出し、直線に向くと鋭く伸びて1番人気のウインバンディエラを一気に捕らえた。
「スピードがあるし、コントロールも利く。今日はメリハリのある競馬ができた。気がいいので距離も融通が利きそう」と北村宏騎手は話していた。
「ケイコにまたがってかなりの素質を感じたが、その通りの競馬だった」。納得顔で引き揚げてきたのは芝1600メートル戦を勝ったグッデーコパの柴田善騎手だ。
逃げ争いを展開した一方のナタリーが8着と失速したのを見ても牝馬同士ではスピードが違った。「道中は物見をしながら走っていたし、(直線は)追い出してから嫌がる仕草をしていた。相当能力は高いね」。この日は相手関係に恵まれた部分もあるだけに、次走が試金石となりそうだ。
【阪神】芝1200メートル戦はロジックの妹リーティラが5番手から差し切り、単勝2.1倍の1番人気に応えた。
「スタートは悪くなかったが、ハミを取ってくれずあの位置からになってしまった」と福永騎手。それでも、直線外に出してからの伸び脚は目立っていた。
「千二は忙しい。距離はもっとあった方がいいね。まだまだこれからの馬だよ」。コロンと見える馬体は体形的なものか。トモは2歳馬にしては発達しており、これから良くなりそうな雰囲気を持っている。
芝1800メートル戦は2番人気のベストメンバーが、4番手から外をまわって力強く抜け出した。
この距離での外回りとあり、道中は各馬が互いに出方をうかがうような超スロー。「本当は馬込みの中で競馬をさせたかったが、この展開で窮屈なところに入るのは嫌だからね。いつでも動けるように外を通った」。福永騎手は葛藤の末、勝負にこだわった。
追われてからの反応はそれほどでもなかったが、ラスト2F11秒3→11秒3の速い上がりを差し切ったのは立派。「まだ体を持て余している。それでこの勝ち方。折り合いもつくし、将来的にも楽しみだよ」。今後も中距離以上を中心に使われていく予定だ。
ダ1400メートル戦は8番人気のケイアイウーマンが中団から一気に前を捕らえた。
レースは先行した2頭が後続を4馬身ほど離して引っ張る展開。だが、内田騎手は「行くと終いがなくなると聞いていたから」とジッと我慢。陣営のアドバイスと自慢の豪腕がかみ合い直線は切れに切れた。
「腕やな」。レースを見届けた白井師はジョッキーを称賛すると、「あまりケイコをやってなかったから、上積みは期待できそう。今後もダート路線で」と話していた。
【札幌】今週は芝1500メートルの1鞍のみ。勝ったのは1番人気に推されたダブルレインボー。スタートでスッと好位につけると、直線で力強く抜け出し、後続を1馬身4分の3切って捨てた。
「実戦向きのタイプのようですね。ケイコのときよりも走りが軽いし、反応も良かった。まだまだ成長の余地を残しているので、これからが楽しみです」と三浦騎手。時計はそれほど目立つものではないが、一瞬の切れ味はなかなかのもの。昇級後もそれなりの活躍が見込めそうだ。