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ここを乗り切れば期待大 御嶽海が越えなければならない“鬼門”の11日目

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 白鵬、鶴竜、稀勢の里の3横綱、新大関栃ノ心といった面々が休場という不測の事態に見舞われている大相撲7月場所。先が読めない群雄割拠の状況の中、優勝に向け連勝街道を快走しているのが関脇御嶽海だ。

 初日の阿炎戦から9日目の大翔丸戦まで、無傷の9連勝を飾っていた御嶽海。17日に行われた10日目の取組では初顔合わせの輝と対戦したが、立ち合いからの突きの応酬にひるむことなく圧力をかけ、最後は寄り切りで撃破。三役では自身初となる、2ケタ10勝目の白星を手にした。

 さらに、前日まで星の差1つで御嶽海を追走していた朝乃山が、この日北勝富士に敗れ2敗に後退。結びで高安が魁聖に敗れ3敗目を喫したことで、大関陣とも3差がついた。今後の戦いに向けて、これ以上無い追い風が吹いている状況だ。

 “鬼の居ぬ間に洗濯”とばかりに、着実に星を伸ばしている御嶽海。初優勝へ、そしてその先の大関昇進へ、好角家たちの期待も否応なしに高まっていることだろう。

 期待通りの成績を残すのか、それともここから失速するのか。もちろん、御嶽海は前者のルートを辿りたいだろうが、それには自身にとって“鬼門”となっている11日目をどうにかして乗り切ることが求められてくる。

 実は、今年3場所の11日目において、御嶽海は0勝3敗とただの1度も勝利を掴むことができていない。昨年の6場所では4勝2敗という成績であったのだが、どういうわけか今年は非常に苦しんでいるのが現状だ。

 また、今年の御嶽海は、11日目に敗戦すると必ず12日目にも敗れている。もし先の3場所と同じく今日から連敗を喫するとなると、星の差2つのリードもあっという間に水泡に帰してしまう。せっかくの大チャンスをものにするためには、是が非でも白星を掴み取らなければならない。

 11日目に激突するのは、現在7勝3敗で勝ち越しにリーチをかけている魁聖。過去4戦全敗のこの難敵を下し、御嶽海は賜杯への道を進み続けることができるだろうか。

文 / 柴田雅人

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