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2019年の大河ドラマは33年ぶりの「近現代」 過去の失敗作からの教訓は生かされるか

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中村勘九郎

 2018年の大河ドラマ『西郷どん』。鈴木亮平や瑛太、青木崇高ら実力派キャストの熱演にもむなしく、視聴率は低調のまま終わった。人間関係が複雑で、善悪の評価が分かれる幕末を舞台にしたこと、さらには後半にかけての性急な展開などが要因と言えるだろう。

 だが、今年はさらに心配なことになりそうで……。

 「宮藤官九郎脚本による『いだてん〜東京オリムピック噺〜』です。2020年の東京五輪を控えた今、改めて1964年東京五輪を中心に描くそうです。ただ詳細を言えば、日本が初めて夏季オリンピックに参加した1912(明治45)年のストックホルムオリンピックから物語が始まるそうです」(芸能ライター)

 近現代と大河の相性はあまり良くない。過去には1984年から3作連続で『山河燃ゆ』『春の波涛』『いのち』の「近現代三部作」が放送されたのだが……。

 「特に2部目の『春の波涛』は不人気でした。これは日本の女優第一号として明治・大正期を生きた川上貞奴をヒロインにした物語です。しかし結果は平均視聴率18.2%に終わりました。ある回では12.6%と落ち込んだほどです。もちろん今の視聴率から比較すればとりたてて問題にはなりませんが、この時代の大河で平均20%を割るというのは大問題だったのです」(同)

 こうした結果を受けてNHKは再び「時代劇大河」に方針転換。1987年、『独眼竜政宗』が平均視聴率39.7%と大河史上最大のヒットを記録した。

 そんな過去の教訓を知っているはずなのに、NHKはどうして33年ぶりに近代劇に着手するのか?

 「クドカンが時代劇を得意としているからです。彼自身も2年前、『歴史を動かした人物にも、戦国時代にも幕末にもあまり思い入れがない』とコメントしています」(同)

 しかも主人公は、日本人初のオリンピック選手となった「日本のマラソンの父」金栗四三(中村勘九郎)と、東京オリンピック招致に尽力した田畑政治(阿部サダヲ)の2人だという。ネームバリューの低さがどう出るか。初回視聴率が楽しみである……。

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