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鬼門にある心霊スポット

 丑・寅こと北東の方角は鬼門と呼ばれ、陰陽道では鬼が出入りする、万事に忌むべき方角とされている。
 鬼門は元々中国古典の『山海経』にある記述がもととなって生まれた考え方であるが、日本に入ってきてから忌避すべき方角と考えられるようになった。この考えは平安時代頃に根付いたもので、都市計画にも反映され、都をつくるときには災いを防ぐために鬼門に寺社仏閣を建立することが多かった。また、戦国時代などに建てられた城郭にも鬼門の概念が適用されており、例えば城郭で鬼門の方角に当たる部分を削り落としたりするケースなどがあった。

 東海地方の某所にある城は、元気の出るパワースポットとして知られている。この城の周囲には堀の水位を調整するための水路が周囲に巡らされており、水路に沿って街路樹が植えられた散歩道が付けられている。風景も良いため散策する人も多いのだが、地元の人にはむしろ「自殺者が多い場所」として知られているのだ。しかも、その場所は必ず決まっており、水路が城の敷地を出て、川に流れ着くところの近辺だと言う。
 実は、この水路とそれに隣接した道は「厄落としの道」と呼ばれており、水路の水の流れに沿って歩いていくことで自身の身に付いた汚れを払い、最後に水に乗せて川に流してしまう事で生まれ変わる、と伝えられているのだ。そして、この水路と川の合流地点が城の鬼門に当たるのである。
 鬼門は前述の通り、災いが入ってくるとされる方角。ここに 内側から外側への水の流れを作ることで、入ってこようとする災いを遮ろうとしたのでは、と考えられている。
 普通の人ならば厄落としになるのだろうが、どうあっても払いきれないもの−−例えば非常に大きな債務を抱えている、などの事情を抱えていた場合、「水に流すことが出来ないくらい辛い未来しかないのならば、いっそ人生そのものを流してしまおう」となってしまうのではないか、と考える人もいる。
 また、遮ろうとしても入ってこようとする災いがこの周囲に溜まり、結果として災いに巻き込まれ、何かに誘われるようにこの地で死を選んでしまうのではないか、という意見もある。
 所詮迷信だろう、と現在では考えられている「鬼門」。実は、先人達が避けようとしたのにも正当な理由があったのかも知れない。

(山口敏太郎事務所)

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