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那須川天心「いろいろと試そうとしたら空回り」も、パッキャオ推薦選手をかめはめ波!

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那須川天心

『RIZIN.15』
▽21日 神奈川・横浜アリーナ
観衆 12,914人

▼RIZINキックボクシングルール(3分3R / 59.0kg)
○那須川天心(3R 1分24秒 TKO)フリッツ・ビアグタン●

※ラッシュからの左ヒザ蹴りでダウンしたところでレフェリーストップ

 昨年大晦日の『RIZIN.14』さいたまスーパーアリーナ大会でフロイド・メイウェザーにKO負けしたキックボクサー“神童”那須川天心が21日、『RIZIN.15』横浜アリーナ大会に出場。メイウェザーとも拳を交えたプロボクシング6階級制覇の現役王者マニー・パッキャオの推薦選手、“フィリピンの新鋭”フリッツ・ビアグタンと対戦した。

 大会はフジテレビ系列で生中継された。試合前にはパッキャオが花道からリング上へ。パッキャオは「これから皆さんにご覧いただく私の同胞、フィリピンのフリッツ・ビアグタン、そして那須川天心の2人の戦いは間違いなくすばらしい対戦になる。この試合を一緒に見れることをとてもうれしく思う。ありがとう」とあいさつ。放送席の向正面に設置された解説席で、テレビ中継のゲストとして、高田延彦統括本部長とともに試合を見守った。

 試合は“ノーデータ”のビアグタンに対して「対策は全くしていない」という天心だったが「いろいろと試そうとしすぎて空回りしてしまった。力みが多かった」と本人が振り返っていたように、序盤は硬さが見られた。「ゲームで言うと、コマンドが5個ぐらい出てきて、倒せるときに倒さないといけないんですけど、試そうと思ったのがダメでしたね」と反省していたが、「(相手は)タフで蹴りも強かった。覚悟が決まってる感じ。目が死んでなかった」とビアグタンの「パッキャオの前で簡単には負けられない」という覚悟を感じていたようだ。

 「3Rで修正できたのは良かった」

 最終ラウンドになると、本来の天心らしさが爆発。ラッシュでたたみ込むと、ビアグタンは崩れ落ちるしかなかった。勝利が決まると天心は渾身のかめはめ波。先月のRISEに続いて今年2連勝、デビューからの連勝記録を更新し、30勝無敗となった。メイウェザーショックは完全に払拭されたと言ってもいいだろう。

 試合後、パッキャオからは「すごい良かったね。強いね」と声をかけられたという。パッキャオとの対戦については「ノーコメントで」と否定的な返しを見せたが、MMA主体のRIZINのリングで、キック、ボクシング、MMAと幅広い格闘技にチャレンジしていることに関し「RIZINのおかげで今がある」と感謝。「自分はキックボクサーですけど、格闘技、RIZINを盛り上げて強い選手と戦っていきたいと思います」とRIZINに対するアツイ思いを語った。

 「ちょっと拳と足が痛いけど、明日から(番組の)収録とか、働かなきゃいけないんで」と苦笑いを浮かべた天心。次の舞台はホームリングRISEの7.21エディオンアリーナ大阪で行われるRISE世界トーナメント準決勝が有力とされていたが、「また急に組まれるかもしれない」と笑顔。今回の試合も2週間前に決まっただけに、本人の中ではいつでも出陣する準備はできているのだろう。榊原信行実行委員長は『RIZIN.16』6.2神戸ワールド記念ホール大会への天心の参戦を示唆した。

 メイウェザーと戦い、パッキャオ、そしてコナー・マクレガーからも注目される存在になった。「そう考えるとすごく幸せ。いい人生を送っているなと思いますよ。濃密というか展開が早い。もっともっと自覚を持って有名にならないといけない。最近、格闘家としてどうやっていくのか考えることが楽しい。自分を倒すなら今のうちだぞって思いますね」

 会見の最後では次のステージに進むまで、そう遠くないとにおわせた。まずはRISEの世界トーナメントで優勝することが、世界最強を名乗る絶対条件だ。しかし、この日のビアグタンのように、相手は今後も目の色を変えて乗り込んでくるはず。「天心とやりたい」と公言している日本人選手もこの言葉は重く捉えなければいけない。天心はいつまでも“ココ”にはいないのだ。

取材・文・写真 / どら増田

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