Sareeeは31日で23歳を迎えるが、デビューは2011年。なんと15歳(高校1年生)の若さだった。アニマル浜口ジムでのトレーニング、団体を主宰する井上京子、伊藤薫らの指導のもと、センダイガールズの里村明衣子を相手にデビュー。女子プロレス未来のエース候補筆頭として、メディアにも取り上げられ注目されていた。
昨年7月に師匠・井上京子から、W.W.W.D世界シングル王座を奪還し、悲願の“京子超え”を果たしたが、12月にアジャ・コングに敗れ陥落。今年2月11日にデスマッチルールで行われたリターンマッチでは、大流血の末に敗戦。挑戦者決定リーグ戦にエントリーし、ベルトの奪還とともに、女子プロレス界のエースになるには避けられない“アジャ超え”を狙っている。
8周年記念大会では、練習生だったはるかをパートナーに、ライバルのマーベラス彩羽匠、そして星月芽依を相手にメインイベントを行う。はるかにとってはこれがデビュー戦。8周年&デビューのダブル記念マッチとなった。長与千種の弟子・彩羽とは“新世代”として、同じコーナーに立つこともあったが、短期間Sareeeが所属していたシードリングのリングでは激しい闘いを繰り広げていた。Sareeeが再びベルトを巻くことがあれば両者がタイトルをめぐり対戦する可能性も高い。負けん気が強いSareeeにとっては、ベストな対戦相手になりそうだ。
セミファイナルでは、井上京子、アジャ・コング、伊藤薫の全日本女子プロレス出身トリオが実現。第2試合では、W.W.W.D世界シングル次期挑戦者決定リーグ戦の佐藤綾子対 橋本千紘(センダイガールズ)が、第1試合では、ジャガー横田と旧姓・広田さくらによるシングルマッチが組まれた。ジャガーは現在、Sareeeと敵対するヒールユニット、クライシスを率いているが、Sareeeの潜在能力を評価。近未来の女子プロレス界を引っ張っていく逸材として期待を寄せながら、対角線に立ってSareeeの壁になっている。
日本女子プロレス界もWWEから常に狙われている状況。だが、Sareeeにはデビュー10周年までに日本女子プロレス界のトップに立ち、新時代をけん引してもらいたい。
文・写真 / どら増田