逮捕容疑は、昨年11月18日午後2時45分から午後3時までの間、同県筑前町の男性(74)の自宅で、男性の上着ポケットから現金6万2000円入りの封筒と診察券などが入ったカードケースを盗んだ疑い。
同署によると、女は同県小郡市のショッピングセンター駐車場で、初対面の男性に近づき、「ホテルに連れて行って」などと甘い言葉で誘惑。結局、ホテルではなく、男性の自宅に行き、性行為の隙を見て現金を盗んだという。
実は、この女の犯行は、これが初めてではない。昨年6月13日、佐賀県基山町の63歳男性に声を掛けて誘惑し、福岡県筑紫野市立明寺(りゅうみょうじ)のショッピングセンター3階の多目的トイレで、体を触らせている隙に、ズボンのポケットから現金約1万500円をすったとして、同年7月31日に県警筑紫野署に逮捕されている。
県警によると、女は90年以降、同様の手口によるすりを含め、窃盗容疑で十数回検挙されている常習犯。
他にも同様の手口による被害届が出ているが、捜査関係者は「男性が恥ずかしくて、被害届を出しにくいのではないか」としており、県警ではもっと多くの被害があるとみている。
20年以上にわたって、色仕掛けで男性に言い寄って、現金を盗み続けてきた女。そういった機会に乏しい高齢者のスケベ心につけ込んだ悪質な犯行といえる。
(蔵元英二)