内容は人気アイドルグループのZが、17歳の未成年アイドルとプライベートでも交流を持ち、衣裳部屋として都内に借りているマンションに連れ込んでいた。浮気を疑ったZ夫人が、監視カメラを確認して発覚したと具体的な情報が記されている。事件が起きた今となっては、これは山口を指しているのではと見る声が強い。
名だたる芸能ゴシップメディアを出し抜いた『実話ナックルズ』とはどのような雑誌なのか。
「『実話ナックルズ』は90年代から00年代はじめてにかけてB級ニュース雑誌として高い人気をほこった『GON!』の後継雑誌として2001年に創刊されました。『実話GON!ナックルズ』時代を経て2007年より現誌名に変更されています。もともと実話誌はヤクザや性風俗情報を取り扱うため、読者の年齢層は高くおじさん向けの雑誌でした。『実話ナックルズ』はそのテイストを生かしつつ、暴力団以外のカラーギャング、暴走族、地下格闘技といったアウトロー関連のトピックのほかオカルト、サブカルチャーなどの話題を幅広く扱い若者にも読まれる雑誌となりました。『実話マッドマックス』(コアマガジン)と並び2000年代なかばの“ネオ実話誌”ブームを牽引した雑誌と言えるでしょう」(サブカルチャーに詳しいフリーライター)
多くの雑誌が休刊に追い込まれていく中で、現在ほぼ唯一残った“ネオ実話誌”が『実話ナックルズ』といえる。この立場の強みは何なんだろうか。
「まずはメジャー週刊誌の版元を見てみましょう。『週刊文春』は文藝春秋、『週刊新潮』は新潮社、『週刊ポスト』は小学館、『週刊現代』『FRIDAY』は講談社、『FLASH』は光文社が発行元です。これらの会社は規模の大きさゆえにしがらみも多い。ジャニーズ事務所を含めた大手芸能事務所とも付き合いがあるので、何から何まで書けるわけではありません。さらに、ドル箱作家のスキャンダルを書けない“文壇タブー”もありますね。かつては『噂の真相』(噂の真相社)がそのタブーに挑んでいましたが、2004年に休刊。当時の編集長によって“ポスト噂真”の可能性を秘めたメディアとして指名されたのが、『実話GON!ナックルズ』と『月刊サイゾー』(サイゾー)でした」(前出・同)
思わぬスクープで注目を浴びた『実話ナックルズ』が放つ次なる衝撃ネタに期待したい。