日本人スーパースターで、インターコンチネンタル王者の中邑真輔は新日本プロレス時代からの旧友、フィン・ベイラーとの対戦が決定していたが、ベイラーが負傷欠場となり、対戦相手が不明なままリングに現れた。
中邑は「フィンはいないから試合はなしだ。試合放棄で俺の勝利だな」と言うと、突如アリが登場。「フィン・ベイラーはドクターストップで欠場だ。今から俺とタイトルを懸けて対戦しろ」と挑戦をアピールした。これを受けた中邑は「カモーン」と挑発しながらアリを蹴り飛ばして攻め込むと、アリもダブル・ニーからカウンターのドロップキックで反撃。急きょ組まれた試合にもかかわらず、一進一退の攻防にナッシュビルのファンは熱狂した。
さらに中邑がスライディング・ジャーマン・スープレックスからキンシャサを狙ったが、逆にアリが中邑にカウンターのスーパーキック。ここが勝機と見たのかアリはトップロープから450スプラッシュを繰り出すも、これを寸前でかわした中邑は、一瞬の間を逃さずにキンシャサを叩き込んで3カウント。この試合はアリの株を大きく上げた試合と言ってもいいだろう。日本でも見てみたいカードである。
WWE真夏の最大イベント『サマースラム』(日本時間8月12日)に向けて、王者コフィ・キングストンが絶好調だ。キングストンは日本でもおなじみのサモア・ジョー、ドルフ・ジグラーとWWE王座を懸けたトリプルスレット戦で激突した。
いつものようにパンケーキを投げながら登場したキングストンは、ジグラーにドロップキックを放って先制するも、ジグラーとジョーが共闘してダブル・バックエルボーを放つとキングストンを2人がかりで痛めつけた。劣勢となったキングストンだったが、隙を突いてジョーにヘッドバット、ジグラーにクロスバディで反撃した。
さらにジョーが倒れ込んだジグラーをフォールすると、2人はにらみ合ってあっさりと共闘解消。その後も3人入り乱れての攻防を展開し、ジョーがキングストンをコキーナ・クラッチで捕まえたが、ジグラーがジョーにスーパーキックを放って解除。今度はジグラーがキングストンにジグザグを放つも、カウント2で返されて大技の応酬もなかなか決定打とならなかった。しかし、最後はキングストンがトラブル・イン・パラダイスでジョーを沈めて3カウント。強敵2人を退けたキングストンが王座防衛に成功した。
キングストンは「サマースラム』で“毒蛇”ランディ・オートンとの王座戦も決定している。そこまでは意地でも負けられない闘いが続くだろう。
文 / どら増田
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