創業230年の歴史を持つ同店は、コーヒーどら焼き(220円)、カステララスク(180円)などユニークな和菓子を揃える。1個あたりの料金はどら焼きならば単価220円にパッケージデザイン料40円をあわせた260円と良心的。1つのデザインで10個以上注文すれば割引される。
たとえば自分で描いたイラストを1コマずつ4個パッケージすれば“オリジナル4コマ漫画どら焼き”の出来上がり。お気に入りのメイドさんへ“技あり”のプレゼントになる。
同店の西井伸樹社長(48)は「和菓子店としては若いお客さんが多いですね。アキバ系の男性が自分で描いた漫画を持ちこんだり、好きなメイドさんの似顔絵を描いてパッケージデザインしてプレゼントに使っています。卒業記念や会社のロゴ入りなど団体客もありますから多いときは月に2000〜3000個受注します」とホクホク顔だ。
約15年前にサービスを開始した当初は、団体客のほか結婚式や法事などに利用する人ばかりだった。ここ最近のアキバブームでオタク系からの認知度が高まったという。
「1個から受注するところは滅多にないはず。うちは独自改造したプリンターによる手作業なので対応できるんです。注文数が多いときは徹夜作業になりますけどね(笑)」と西井社長。データや原画で受け付け約2週間後の仕上がり。和菓子職人歴30年だけあって「いくらプリントできたって味が悪ければ売れません」と味にも自信たっぷりだ。