昨年大みそかの「Dynamite!!」でK-1戦士は、DREAMを主戦場にする総合格闘家にK-1ルールでことごとく惨敗を喫した。武田幸三が川尻達也に敗れたのを皮切りに、日本人エース武蔵もケガール・ムサシにKO負け。さらにはバダ・ハリまでもがオーフレイムにKO負けを喫し、K-1より総合格闘技ファイターの方が強い、という結果を世に知らしめた。
屈辱的な結末にK-1谷川貞治イベントプロデューサーは「あまりにも情けない」と嘆き、リベンジを果たすべく、ハリを破ったオーフレイムに今回、昨年のGP覇者ボンヤスキーをぶつけ必勝を期す。
ただ、ボンヤスキーが敗れれば元も子もない。谷川EPが「これでボンヤスキーが勝てなかったら、K-1として次の選手はいません。K-1が終わる」と話す。K-1側にとっては、まさに背水の陣となる。
オーフレイムはK-1サイドの並々ならぬ決意を百も承知。この日の会見では「DREAMを代表して出るからには、負けられない。レミーに勝てばK-1より総合の方が強いことが証明される」と言った。
さらに「レミーに勝ったら、K-1の総合の試合に戻る。俺はDREAMの選手だから、K-1のGPを目指すつもりもない」と、この試合でK-1との抗争に決着をつけようとしている。
「まあ、K-1より総合の方が格闘技としてコンプリート。もしK-1の選手が総合ルールで10試合したら9戦は総合の選手が勝つと思うよ」と、すでにK-1が下級格闘技といわんばかり。そう余裕シャクシャクに言うほど自信たっぷりだ。
昨年の12・6ワールドGP決勝戦でレミーが反則攻撃を浴びた際に苦しむ様子を「演技」だったと断定。「最も警戒すべき点は演技かな。いったい今回はどんな脚本を用意してくるのか。まあ、演技するスキを与えなければいいだけなんだけどな、ガッハッハ」と挑発した。
GP王者がMMAファイターに負ければ、これまで築き上げてきた立ち技格闘技の権威を失ってしまう。
負けが許されないボンヤスキーは、勝ち逃げをもくろむオーフレイムを破りK-1の威厳を死守できるか。