そんな優良外国人のソトは、昨年に新たに複数年契約を結び、プライベートでは結婚も果たすなど薔薇色のオフを過ごし、今年は当然のように開幕からスタメンに名を連ねた。そんなソトはシーズン当初から自慢の長打力を発揮。4月には11本の本塁打を放ち、ホームランダービートップの活躍を見せ、“2年目の壁”の心配は無用かと思われた。
しかし、5月に入ると自慢のバットは湿りがちとなり、10日には自打球を当ててしまうと、翌日には遂にスタメン落ちと、負の連鎖に見舞われている状況だ。
昨年はディフェンス面でも、本来のファースト、サードではないライトやセカンドも、決して上手いとは言えないが、何とかこなしていたイメージがあった。
しかし、今年は4月9日の甲子園でのタイガース戦でライトフライを落球し、満塁の走者を全て生還させる痛恨のエラーや、4月23日のホームでのタイガース戦でもセカンドフライを落球するなど、内外野問わずミスが目立っている。
打線は絶不調だった宮崎敏郎が、5月になって打率.351とやっと本来の姿に戻りつつある。4番の筒香嘉智は開幕から好調をキープしているが、ソトは.103、ホセ・ロペスは.189と低打率にもがいている。ベイスターズ自慢の“BIG4”の二人が“5月病”では、チームも波に乗れないのも不自然ではない。
だが、ロペスはセ・リーグのファースト連続無失策記録を塗り替え、苦しんでいるピッチャーに声をかけるタイミングなど、ディフェンス面での貢献も計り知れない反面、ソトはとにかく“打ってなんぼ”のプレーヤー。昨年ファンから“ソト神”と崇められた猛打の復活が、ベイスターズを上昇させてくれるはずと、横浜の街は信じている。
取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘