6月13日、銀座の高級クラブやキャバクラから、みかじめ料を脅し取ったとして、暴力団幹部ら8人が警視庁組織犯罪対策4課に逮捕された。そして、次は中国人観光バスのガイド関係者や、新規の白タク業者からも金を取っていた疑いも浮上している。
「2011年に暴排条例が施行されて以降、全国の観光地に中国人や台湾人の観光客が大挙して押し掛けるようになった。銀座も例外ではなく、夕方ともなれば観光客を乗せたバスが銀座8丁目辺りに列をなす。今となっては、一時の“爆買い”は鳴りを潜めましたが、相変わらず観光バスは止まっており、その短時間の違法な駐車に目を付けたんです」(クラブ関係者)
中国人観光バスの内情に詳しいバス会社関係者はこう言う。
「バスには必ずツアーガイドがついている。ガイドは観光客1人からガイド料として5000円もらい、拒否すれば途中でも降ろすようです。バスには50人程度は乗っているため、単純計算で1台25万円。暴力団関係者はガイド関係者に難クセをつけては、金を脅し取っていたようなのです」
白タクについてはこうだ。
「銀座8丁目の裏通りには昔から白タクがたむろしている。彼らは違法駐車ですが、既得権を持っているようなものですから暴力団関係者も見逃すしかない。一方で、銀座でも7丁目の新橋駅寄りには、数年前から新規の白タクが増えている。その連中から金を取っていたといいます」(8丁目のポーター)
いまだに“みかじめ料”を払っていたクラブがあったことを知って、健全な経営をしてきた飲食店関係者はショックを隠せないというが、ここへ来て経営者は、次に来るとされる“道路交通法違反”の一斉摘発に頭を抱えているという。
「11年前の改正道交法により、客から車を預かって道路に無断駐車していたポーターが一斉摘発され、夜の銀座がパニックに陥ったことがあった。近々、同じように警視庁と所轄が合同で、ポーターを道交法違反容疑で一斉摘発するとの情報が流れているんです。となれば当然、客足にも影響することから、経営者たちは怯えているんです」(7丁目のクラブ店長)
文壇バーや、数々の美人ママが競い合っていた夜のダイヤモンド・銀座。その灯がいま消えようとしている。