30日に行われた阪神対広島の一戦(広島・マツダスタジアム)。両者譲らず延長戦に突入したこの試合にケリをつけたのは、阪神の4番ウィリン・ロサリオが放った2ランホームランであった。
両軍2‐2で迎えた延長10回。1アウトランナー1塁の場面でこの日5回目となる打席に臨んだロサリオは、相手投手・一岡竜司が投じた4球目を一閃。打球は高々と舞い上がりレフトスタンドへ吸い込まれていった。この一撃で2点のリードを奪った阪神は、その裏の広島の攻撃を無失点で封じ込め4‐2で勝利。チームの連敗を2で止めることとなった。
打ってはここまで無安打・3三振、守っては一塁方向のファールフライを2度に渡りアウトにし損ねるなど、この日は攻守に精彩を欠くプレーが続いていたロサリオ。その男が放った汚名返上の決勝2ランに、球団が運営するツイッターでの実況速報アカウントは「信じとったで!!ロサリオ最高や!!!」と歓喜のツイートを記載している。
また、それ以外にもネット上には「これが見たかった」「今日はスポーツニュースはしごしよう」と、ここ一番での活躍を見せてくれた4番打者に対する喜びの声が挙がっている。
一方で、前述のような不甲斐ないプレーを見せていたロサリオにさほど期待していなかったのか、「どうせ打たないんでしょ」「はいはいゲッツーゲッツー」「サヨナラ負けしそうやなあ」といった冷めた声を挙げていたファンも。ただ、ロサリオが“予想外”の結果を残したことにより、その声は「ロサリオ信じてたで!」「これが阪神の4番や!」「神様仏様ロサリオ様」と見事に一変することになった。
多くのファンに歓喜といくらかの“手のひら返し”をもたらすこととなったロサリオのホームラン。現在チームはセ・リーグ4位(11勝12敗・勝率.478)に甘んじているが、今日のような活躍を続けることができれば、チームも上昇気流に乗っていくことは間違いないだろう。