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テコ入れで長野智子が“編集主幹”に抜擢 朝日新聞が出資するインターネット新聞の不安

 朝日新聞が米AOL社と組み、昨年5月、アジア進出第一弾として設立したインターネット新聞『ザ・ハフィントン・ポスト日本版』。その編集主幹に先ごろ、報道キャスターでジャーナリストの長野智子氏(51)が抜擢された。
 『ザ・ハフィントン・ポスト日本版』は、米国で'05年に開始されたオンライン専門のニュースサイト。主にさまざまなコラムニストが執筆する論説ブログと、各種オンラインメディアからのニュースで構成されている。本家アメリカ版の他に、イギリス、カナダ、フランス版などを展開、昨年9月にドイツ版も開設。

 白羽の矢が立った長野氏は米国ニュージャージ州生まれで、上智大卒。現在は古舘プロジェクトに所属している。
 「フジテレビの局アナ時代は、バラエティー専門のような扱いを受けていた。人気番組の司会などは任されるものの、その状況に嫌気が差し、28歳の時に商社マンと結婚して退社。夫のアメリカ赴任に付き添い、ニューヨーク大学大学院の修士課程を修了しています。ジャーナリスト志向が非常に強く、当時局アナを離れたのは正解でした」

 最近ではテレビ朝日系『報道ステーション SUNDAY』のメーンキャスターとして活躍。多角的な視点と行動力で、世界各国の多種多様なニュースの実相に迫ってきた。
 そんな長野の抜擢となれば、媒体の力の入れようは伺えるが、一方ではこんな不安もあるという。
 「確かに、8年も続いているということになれば、それだけ勢い、持久力があるということです。しかし、長野を編集長と二人三脚を組ませる編集主幹の座に着かせた要因については、さまざまな憶測が流れている。その一つが再建です。やはりネットメディアは氾濫しており、フタを開けてみたら自転車操業状態という場合も少なくない。そんな競争の激しい中で、長野も編集業務ばかりでなく、自ら広告取りをやらさられることもあるはずです。それをどこまで忍耐強く我慢できるか。いくら朝日新聞がバックについているとはいえ、その朝日新聞も苦しい状況にありますからね」(関係者)

 朝日新聞社の厳しい事情を、経済誌記者が語る。
 「新聞発行部数の減少を、人件費などを削って何とかカバーしている状態。以前のように、幹部が余ったからといってテレ朝に出向させるわけにもいかなくなった。テレ朝の早河洋社長もワンマンぶりが話題になりますが、朝日新聞から役員を預かっても、すぐに役員ポストから外し距離を保っている。それだけ朝日新聞の力が衰退しているということです」

 長野氏の苦労はハンパではなさそうだ。

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