6年契約最終年の今季最終登板は、10月3日(日本時間4日)のヤンキース戦。この試合に地区優勝が懸かっていたヤンキース打線相手に、松坂は2回1/3を投げて6安打5失点でKOされた。
ヒジの手術から復活した今季は、8月27日(同28日)に477日ぶりの勝利をマークしたが、勝ち星はこれだけで、11試合に登板、45回2/3を投げて、1勝7敗、防御率8.28の惨たんたる成績に終わった。
試合後、松坂は「ボストンでの6年間が、こういう終わり方になるとは思っていなかった。
(レッドソックスに)残れるなら残りたいと思っていますが、その可能性は限りなくゼロに近いと思っています」とうなだれた。
千葉ロッテ監督時代に、全盛期の松坂の投球を間近で見てきたボビー・バレンタイン監督(62)は、「まだ再生途中だから」と何かと、松坂をかばってきた。しかし、良き理解者だったバレンタイン監督は4日(同5日)、球団から解任された。
今季レッドソックスの監督に就任したバレンタイン監督は、来季の契約を残していたが、チーム成績は69勝93敗で、ア・リーグ東地区の最下位。成績不振の責任を取らされた格好だ。
松坂を戦力とみなしていたバレンタイン監督の解任は、その放出に拍車をかけることになる。3日(同4日)、ベン・チェリントンGMは「何も決めていない。話し合いの予定も決まっていない」と明言は避けたが、「どうしても必要な戦力」としてみなされていないことは明らか。
レッドソックスが松坂を構想外とした場合、メジャーでの移籍先を探すことになるが、その時は慣れ親しんだボストンの街を離れることになる。
(落合一郎)