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オーナー陣営は困惑! ドラフト改定で二軍FA制度も導入か…

 今秋のドラフト会議からの実施に向け、現行ルールの改定が協議されている。ウェバー制を維持すべきか。それとも、有望新人のアメリカ流出を阻止するため、『自由枠』を復活させるべきか…。ドラフトの規約を変更するとなれば、同時にFA制度の規約改定にも着手することになるだろう。そのとき、12球団オーナーは選手側の『意見』を聞く機会も設けなければならないが、労組・プロ野球選手会は、かなり大胆な『FA改革論』を話し合っていたことが分かった。
 
◎セ、パ各リーグの選手権試合期間中に145日以上出場選手登録されたシーズンを1シーズンとして計算し、
(1)合計8シーズンに達したときに「国内FA」となる資格を取得する。(ただし、2007年以降のドラフトで入団した大学生・社会人選手は、7シーズンで資格を取得する。)
(2)合計9シーズンに達したときに「海外FA」となる資格を取得する。(NPB公式HPより一部抜粋)
 
 要するに、FA取得選手になれるのは『一軍登録選手』だけである。選手会は二軍選手にも移籍交渉のチャンスを拡大しようとしていたのだ。
 「昨年12月3日、選手会の定期大会が開かれました。主題は『年金制度』でしたが、FAに関する意見交換になったら、若手の出場機会を確保すべきとの声が出たんです。まだ、選手会の統一意見としてまとまってはいませんが」(関係者談)
 選手会は「一軍試合の登録日数ではなく、二軍戦もカウントすべきではないか」という意見をまとめつつある。つまり、一軍も二軍も関係なく、「プロ野球選手であれば、その在籍年数によってFA宣言できる」内容に変更しようとしているのだ。もしそうなれば、選手層の厚いチームに在籍している中堅、若手は、確実に他球団で自分を試す機会が広がる。当然、この話を伝え聞いたオーナーサイドは猛反対だったが、近年、選手育成が滞っている一部の球団は興味を示しているという。

 在京球団職員の1人が「私見」と前置きしたうえで、こう言う。
 「09年オフ、FAでロッテから横浜に移籍した橋本将捕手がいますよね。今だから言えますが、実は09年シーズン途中、横浜が千葉ロッテ側に『橋本が欲しい』と、トレードを持ち掛けたんです。千葉ロッテ側は『交換要員次第』と言ったものの、正捕手の里崎に万が一のことがあったらと、二の足を踏んでしまったんです。橋本を待機させておきたい気持ちも分かりますが、選手の側にすれば、『だったら、トレードに出してくれ』と言いたくもなるでしょう」
 同日の定期大会で『レンタル移籍制度』の導入も検討したそうだ。橋本捕手のケースを例に取れば、一時的に横浜へレンタル移籍され、里崎が故障欠場した場合、いつでも呼び戻せるステムになる。
 プロ野球の発展と選手の出場機会拡大のためには、どちらがいいのか…。野球はサインプレーのスポーツでもある。各球団が難色を示す理由はチーム最高機密である『サイン』の流出を恐れているからだが、二軍選手にまでFA取得を拡大したら、選手の移籍は頻繁になり、『チームへの愛着』は希薄化するだろう。
 「FAの取得年数を1年か2年短縮して、折り合いを付けるのではないか?」(前出・同)
 今回も、12球団オーナーと選手会が歩み寄ることはなさそうだ。

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