最近ではとんと聞かなくなったが、今何をしているのであろうか?
サップは02年4月に、総合格闘技団体のPRIDEで鮮烈な日本デビューを飾った。その後は、打撃系のK-1、総合格闘技のPRIDE、プロレスのリングで猛威を奮い、日本格闘技界を席捲。バラエティ番組でも引っ張りだことなり、一躍お茶の間の人気者となった。03年大みそかに開催された格闘技の祭典「Dynamite!!」では、元横綱・曙のK-1デビュー戦の相手を務め、この一戦の瞬間最高視聴率はNHK「紅白歌合戦」を上回る数字をマーク。格闘技界の歴史に大きなインパクトを残した。
しかし、その勢いは長続きせず、06年にK-1とトラブルになってからは、試合数も激減。ここ1、2年は、試合はしても、1ラウンドであっさり負けることが続いていた。
日本で話題になっていることを知っているとは思えないが、サップはさる11月27日(現地時間)にスウェーデン・ストックホルムで開催された格闘技イベント「ランブル・オブ・ザ・キングス」で、久しぶりに試合出場。試合開始早々、対戦相手のユルゲン・クルトのヒザ蹴りをボディに食うと、あっけなく戦意喪失。セコンドからタオルが投入され、秒殺された。
格闘技ライターのA氏は、「ここ最近のサップの試合はみんなこんな感じです。その知名度でたまに試合のオファーはありますが、当の本人にヤル気がなく、練習もしていません。早々に戦意喪失すれば、ケガなくリングを下りれ、それなりの大金が手に入ります。まさしく、ギャラ泥棒です」と評する。
芸能界に“一発屋”は星の数ほど存在するが、まさしく“格闘技界の一発屋”であったサップ。この体たらくでは、海老蔵事件で、話題となっても、日本の格闘技界からのオファーはなさそうだ。
(ジャーナリスト/落合一郎)