2013年、藤江にとっては、大きな飛躍を迎えた年であった。5月に発売されたAKB48のシングル「さよならクロール」では、約4年ぶりに選抜メンバー入り(じゃんけん選抜を除く)。さらに総選挙では自身最高の32位にランクイン。地方グループの躍進や後輩メンバーが増える中、「順位をアップさせた」ことは快挙といってもいいことだろう。
「32位で呼ばれる前に、私の名前がなかったので、“今年はダメだったのかな”と思った方も多かったみたいです(笑)。私も32位で呼ばれた時はすっごいびっくりしました」
素直に喜びを語った藤江は、今後、活動の場を広げることがファンへの恩返しだとも語る。
さらに、「第4回じゃんけん大会」でも選抜入り。これは、同期の佐藤亜美菜(2013年12月に卒業を発表)と所属事務所が同じである近野莉菜に勝利しての選抜入りであった。じゃんけん大会での藤江といえば、「第2回じゃんけん大会」で準優勝。この時は決勝で篠田麻里子(2013年に卒業)に破れてしまったが、その後に公開されたAKB48のドキュメンタリー映画の中で、「(篠田とじゃんけんする前に)怖い」と思ったことを語っていた。
「2年前の(篠田)麻里子様との対決の時は、麻里子様の目力に圧倒されてしまって…気持ち的にも負けてしまったと思います。今回は同期や親しいメンバーとの対決だったので、“どっちが勝つかなあルンルン(笑)”みたいな感じもありました。終わった後にチカ(近野莉菜)には、“負けちゃったけど、(藤江が)選抜に入ってくれたからよかった”と声を掛けてもらえて、絆を感じました」
藤江れいなは、2014年に20歳になる。これまで、どちらかといえば、“妹キャラ”とファンからも認識されていた彼女も成人メンバーだ。さらに、4期生の彼女には、先輩となるメンバーがすでに10人しか存在しない。「2014年は後輩メンバーから相談を受けるようになりたい」と本人の中でも意識はかわりつつあるようだ。しかし、現時点で相談をうけるようなことは、「まだないです(笑)」とのこと。
「まだ、ちゃんとしたアドバイスが返せないので…。総監督のたかみなさん(高橋みなみ)みたいに信頼されるようになりたいです。え、総監督のポジション? まったく狙ってないです(笑)。珠理奈(松井珠理奈、SKE48、AKB48兼任)や彩姉(山本彩、NMB48)みたく、グループ全体を引っ張っていけそうなメンバーもいるとは思うのですが…私の性格上、人をまとめるのは得意じゃないので、まだまだうまくできないと思います。ですが、後輩からの相談は募集中です(笑)」
2014年は個人としての活動も注目だ。春に公開される映画『眠り姫 Dream On Dreamer』では主演をつとめている。将来の目標のひとつに“女優”を掲げる藤江だが、ファンからも徐々に“女優・藤江れいな”の期待が高まっているようだ。
「一番最初に出演した作品から、私の演技を見て頂いているファンの方からは、“自然な演技ができるようになってきたね”とか、“この映画で泣いちゃったよ”って声を掛けて頂ける機会が増えました。私の目標は観て頂いた方を感動させられる演技をすることですので、そう言って頂けるのはすっごくうれしいです」
そんな2014年を“勝負の年”と改めて藤江は語る。
「20歳になって、AKBとしても藤江れいなとしても、勝負の年になるとおもいます。もちろん、選抜にも入りたいです。そのために、何かひとつでもアピールできるものを見つけて、今の選抜メンバーに入りこんで行けるように、なんとかうまく頑張っていきたいです(笑)」
2014年は、藤江れいなにとって、アイドル、女優としても、さらなる成長を遂げることができるのか。活躍に期待したい。
・初主演舞台「アルゴリズム、虎よ!」
2014年2月4日(火)〜2月8日(土)
戸野廣浩司記念劇場(東京・西日暮里)
1月6日(月)10:00よりチケット一般発売開始
・主演映画「眠り姫 Dream On Dreamer」
2014年春公開予定