「ミュージックビデオの撮影は本当に楽しかったです。選抜に入ったことを実感できました」
選抜メンバー復帰の喜びを語ってくれた藤江れいな。少し強面だが、とても優しい彼女のお父さんも、「よかったね」と自分のことのように喜んでくれたとか。ただ、長い期間、選抜メンバーから離れたことで、不安になったりすることはなかったのだろうか。
「やっぱり、後輩が選抜に選ばれたり、ライブの時に選抜メンバーとして歌っている姿を見ると、“すごいなあ”とか、“秋元先生にその子に魅力があるって認められているんだろうな”って思ったりします。でも、“うらやましい”とか“ずるいな”とは思わなかったです。私もそうなれるように頑張ろうって気持ちが芽生えて、負けてられないなと思っていました」
念願の選抜復帰となった藤江だが、新たなプレッシャーも感じている。
「次の機会に、また選ばれなくなったら、やっぱり魅力が足りなかったからなのかなと思っちゃうかもしれません」
AKB48の最大のイベントでもある総選挙も近くなってきた。全国紙でもニュースになるような大きなイベントとなっているこの総選挙を、AKB48の現役メンバーである藤江はどのように考えているのか。
「秋元先生はお祭りと話していますが、総選挙の期間は“ああ、選挙かあ”って気になっちゃいますね。でも、AKB48に所属しているからには、“楽しむ”という気持ちでのぞみたいと思います。ただ、メンバー同士で選挙の話はあまりしませんね。今年もやるんだね〜くらいです」
順位がつけられるということは、気持ち的に楽じゃないとも語ってくれた藤江だが、今年から総選挙は立候補制。参加することに迷いはなかったのか。
「それは全然迷わなかったです。AKB48にいるからには、選抜に入ることが私の中の目標です。そのチャンスがあるならば、迷わず立候補することを決めました」
AKB48の総選挙を藤江は第1回目から参加している。第1回は圏外、第2回が33位、第3回、第4回が40位。それぞれ、毎年感じることは違ったようだ。
「第2回で33位になれた時は、その前が圏外だったので、すっごくうれしかったです。第3回では40位に下がってしまって、正直、すごく悔しかったですね。第4回で40位だった時は、“ひとつでも前回より良い順位が欲しかった”という気持ちもありました。あと、総選挙で順位が発表されると壇上にあがるんですが、私のファンの方で泣いて喜んでいるのを見たことがあります。そういう姿を見ると、ファンの方の存在の大きさを感じるし、私も、もっともっと頑張らなければいけないなと思いました。今回は選抜に入れるように目標は大きく16位以内です」
「48グループのメンバーはみんなライバルだし、良き仲間だと思っています」とも語る藤江。普段はともに切磋琢磨するグループの仲間。その仲間と総選挙で戦うことをどう感じているのか。彼女は今では、“中堅”となったAKB48の4期、5期の熱い絆を語った。
「個人的に、“このメンバーには負けたくない”とかは思わないですね。特に4期と5期は研究生時代に一緒に頑張ってきた仲間です。研究生公演ではアンコールが起きなかったこともありました。そこからたくさんの絆が生まれました。ただ最近、AKB48では、“次世代”っていう言葉をよく聞きます。“次世代”のメンバーの勢いもすごいけど、みゃお(宮崎美穂=チームK5期)が公演で、“中堅メンバー、負けてもいいのか!”って言ってました(笑)。それを聞いて、私たちも負けられないなって思いましたね。中堅メンバーは、みんな粘っているので、粘り強さは負けないと思います!」
そんな藤江だが、5月より「スカパー!CH.663 Pigoo」 にて月1回レギュラー放送「藤江れいなpresents GIRLS POP LIVE!!」のMCを担当している。現役アイドルがアイドルをゲストに呼ぶ番組だ。
「いろんなアイドルをゲストに迎える公開収録形式のライブ&トークの『アイドルエンタメショー』です。MCは緊張しますね。AKB48の劇場公演だと何年も一緒にやっているメンバーが多いので、自然な流れで会話が弾みます。でも、番組のゲストは基本的には、はじめて会う人ばかりなので、そこが難しいですね。個人的にはAKB48のメンバーなら、みぃちゃん(峯岸みなみ=研究生)のMCは尊敬しています。自分だけじゃなく、周りの人にもちゃんと“おいしく”してくれるんです。私にはまだその力がないですね。でも、後輩も増えて、私もみぃちゃんのように力をつけていかなければいけないと思っています」
藤江れいなが第4期生として、AKB48に加入し5年の歳月が流れ、多くの後輩を持つメンバーとなった。そんな彼女が総選挙で、どんな結果を残し、またこれから、全国の後輩にどんな背中を見せていくのか、注目したい。