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相撲協会が売りにするモンゴルVS日本人

 9月14日に初日を迎える大相撲秋場所(東京・両国国技館)は、31回目の優勝を目指す横綱・白鵬や、史上2位タイの初土俵から4場所でスピード入幕した逸ノ城など見どころや注目力士が多いが、やはり最大の目玉は新大関の豪栄道だ。

 先場所、この豪栄道が優勝した白鵬に次ぐ12勝を挙げ、大関昇進確実となったときの周囲の喜びようは大変なものだった。何しろもう一つ上の横綱は3人ともモンゴル出身。これを脅かさなければならない2人の日本人大関が少しくたびれかけているだけに、見るからにふてぶてしい“助っ人”の出現はまさにグッドタイミングとみられたのだ。

 北の湖理事長も「あくまでも大関は通過点と思い、横綱を目指してやってもらいたい」と豪栄道に最大級のエールを送った。ところが好事魔多し−−。この大関取りの代償は決して小さくなかった。史上初の3日連続の横綱撃破を狙った名古屋場所12日目の日馬富士戦で上手投げを食ったとき、左ひざの半月板を損傷したのだ。

 これが意外にも重傷で、大関昇進の行事がひと段落ついた後、「約1カ月の安静を要する」という診断書を提出し、8月7日から始まった夏巡業を全休する羽目に。新大関は巡業の大事な売り物だけに、師匠の境川親方(元小結・両国)も「申し訳ない気持ちでいっぱい。早い段階でしっかり治さなければいけないため、休場はやむを得なかった」とすっかり恐縮していた。

 しかし、気になるその後の回復ぶりは実にゆっくり。若い衆3人を相手に初めて申し合いを行ったのは9月3日のことだ。力の差こそ見せたものの呼吸は激しく、どうやらかなり厳しいと言わざるを得ない。

 平成以降、プレッシャーをはねのけて新大関で優勝したのは栃東と白鵬の2人だけ。モンゴル出身3横綱を3人の日本人大関が突き上げ、突き崩す、という北の湖理事長の期待に、早くも赤ランプが点滅している。

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