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全日本プロレス 武藤吠えた あす両国に嵐呼ぶ

 いよいよあす30日、全日本プロレスの真夏のビックマッチである東京・両国国技館大会が行われる。今回は豪華カードが目白押しだが、高山善廣VS諏訪魔の三冠ヘビー級選手権、武藤敬司デビュー25周年記念スペシャルタッグマッチ(武藤、船木誠勝VS蝶野正洋、鈴木みのる)ではどのような結末が待っているのか。悪の化身グレート・ムタとして両者と対戦経験があり、今大会の主役でもある武藤社長に2大注目カードを中心に分析してもらった。

 −−ムタとして対戦した2人の印象は。
 「結論から言ったら諏訪魔からベルトを獲って、高山から奪われてる。ただ、時間は変動するからな。諏訪魔は三冠戦に備えて10キロ以上減量してるらしいし。集中力、テンションも高まっている。三冠に対する思いは相当強いと思うよ。かたや高山は余裕なのか、どっしりと構えている」

 −−現時点ではどちらが有利か。
 「スタミナ、パワー、スピードは諏訪魔の方が上。ムタと対戦してベルトを落とした時とは違うからね」

 −−チャンピオン高山はどうか。
 「キャリアという部分においては勝ってるよ。でも、チャンピオンは追われる立場。プレッシャーがきついからな」

 −−高山選手は三冠戦がセミに組まれたことに疑問を呈している
 「ぜひクオリティーの高い試合をして三冠戦の評価を高めてほしい。チャンピオンらしく締めてみろ」

 −−メーンでは豪華な顔ぶれがそろった。
 「チケットの売れ行きも関係者の評判も最近の両国大会の中では一番いいよ。プロレス界の過去を振り返って、プラスアルファとして未来を見せる戦いになると思うよ」

 −−やはり20年ぶりにプロレス復帰する船木に注目が集まるが。
 「注目されるってことは『こいつすげーんだろうな』ってプレッシャーが高まる。それだけハードルも高くなって、期待にも応えなきゃいけない。そこをオレがもっていくのもありだな(笑)」

 −−連係という部分も期待される。
 「こればっかりは分からないよ。すべてが未知だから。互いの歩んできた25年間にほとんど接点がないんだし。どんな試合になるのかまったく想像がつかないよ。お客もそれを期待しているだろうしね」

 −−今回はどんな興行になりそうですか。
 「それぞれプライドを持った25年がぶつかるけど、それだけじゃない。長州VS西村の因縁もあるし、小島VS小橋もある。プロレス界未来を担う卵もいれば、人間離れしたような浜もいる。ただ、オレにとっては25周年という区切りであって通過点だからね。

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