2010年W杯南アフリカ大会アジア最終予選の初戦となる9月6日のバーレーン戦まで2週間をきり、岡田ジャパンはメンバーを発表した。欧州各リーグで活躍する中村俊輔、松井大輔、長谷部誠の3選手のほか、3月の3次予選で召集されたものの故障のため参加できなかった稲本潤一が再招集された。
1-3の完敗に終わった20日のウルグアイ戦で、06年ドイツW杯以来2年2カ月ぶりに代表復帰した同じ欧州組の小野伸二の名前はなし。わずか1試合で見切る形となったが、岡田武史監督は「シンジはチームの大枠の中に入ってますが、この試合を闘う上では違う人選になった」と説明した。
この日はひとまず、全20選手が決まり残りは27、28日のJリーグ後に追加招集される見通しだが、今回の発表で注目されたのがMF。オシム前監督時代から呼ばれ続けていたボランチの鈴木啓太をメンバーから外してまで、欧州組の4選手を据えた点に尽きる。Jリーグ関係者が解説する。
「俊輔、稲本、松井、長谷部の新たな黄金のカルテットが結果を出してオシム=反町体制のイメージを一新できれば、岡田さんにとってそれに越したことはない。この布陣はソリさん(北京五輪U-23反町康治監督)の影響を少なからず受けているのもありますしね」
岡田ジャパンへの反町の影響とはいったい何なのか。「ソリさんはオーバーエイジを呼べなかったりメンバー選考で醜態をさらし、ベストメンバーとは思えない布陣で臨んであのザマでした。岡田さんが反面教師にして海外組頼みになるのも、しょうがない。選手に造反されたソリさんを目の当たりにして協会の空気を察すればなおさらですよ」(前出関係者)
散々の結末に終わった北京の悲劇を払拭するためにも、岡田ジャパン“新黄金のカルテット”に期待がかかる。