キャバクラ嬢時代、肉食女子の私にいつも美味しいお肉を提供して下さっていたK氏。お店ではいつもお茶目で、自身の下ネタを女の子に聞かせては喜んでいるようなおじ様でした。ある日、K氏が珍しく静かに飲んでいるので「今日はいつもみたく元気がありませんけど、何かあったのですか?」と尋ねると「実はね」とK氏が話始めました。
3ヵ月前に知り合った別のお店の女の子Mちゃんをアフターに誘ったそう。そこで、楽しい時間を過ごしたわけなのですが、突然Mちゃんがこんなことを言いました。
「私ね、母子家庭だから、学費全部自分で出さなくちゃいけなくて、勉強もしたいけどお金がないからなかなかバイト(キャバクラ)との両立が難しいわ。大学辞めてやっぱり就職しようかな…」
K氏はすっかりMちゃんの真面目な姿に惚れ込んでしまい、毎月5万ずつ返済する約束で300万を貸してしまったというのです。貸してから最初の返済日が昨日だったそうなのですが、昨日から全くMちゃんと連絡が取れないらしいのです。一昨日にはMちゃんの方から「明日返済しますね」とメールがあったそうなのですが。
それでもK氏は、契約書もなにも交わしていなかった為完全に自分の過失だとおっしゃっていました。K氏の謙虚さはそれでいいのですが、怒ったのはお店の部長です。Mちゃんは部長がスカウトしてきた女の子なので、責任があったのと、お店に悪い噂が立つのを防ぐ為Mちゃんを探して返金させることにしたのです。
Mちゃんが隣町のクラブでホステスをしていると聞き、部長が駆け付けたところ、ちょうど先月そこのクラブでもお客様を騙してお金を巻き上げ、そのまま飛んでしまったというのですから驚きました。勿論Mちゃんは母子家庭でもなく学生でもありません。身分証明書の確認もあまりされていない時代でしたから、お店には彼女を調べる術がなく、とうとうMちゃんは見つからなかったのです。
もしかしたら今頃はあなたの街にMちゃんがいるかもしれませんよ。くれぐれもホステスの同情話には気を付けましょう。
※ ライター・竹内レイ…愛知県出身。ホステスの経験を生かした恋愛ノウハウが得意。
ライター竹内レイ:ブログ
http://ameblo.jp/rei-takeuchi/