さて、第1回目・第2回目と「黒服」について述べましたが、今回は女の子について述べてみましょう。そろそろ女の子の話題が欲しい人もいるでしょうし(笑)。
では、8年前と今で、キャバクラ嬢たちはどのように変化してきたのでしょうか。
8年前の私は、東京ではなく北関東の某県の県庁所在地に住んでいました。東京のように駅前に盛り場のない土地で、メインストリートは「シャッター街」などと呼ばれていました。今でもその様子は変わりません。
しかし夜になると、シャッター街のあちこちから黒服が現れて、キャッチを開始します。私たちのような客は、キャッチをのらりくらりかわしてネオン街を歩いていたわけです。
昔のキャバクラ嬢と今のキャバクラ嬢を比べると…そうですね、明らかに昔のキャバクラ嬢のほうが、何かにつけて「切実」だった気がします。「東京のお店で働くんだ」と目を輝かせていた子もいましたし、「親が働いていなくて、家計が苦しくて水商売の世界に来た」という子も少なくありませんでした。
だから営業電話・メールもたくさんやってきました。「ノルマが足りないから1セットでいいから来て!」なんてメールが飛び交う日々でした。
今のキャバクラ嬢には、そんな「切実」な気配を感じる子はほとんどいません。ダブルワークの子も随分と増えた気がします。夜一本でやっている子のほうがむしろ少ないのではないでしょうか。営業メールなんてここしばらく貰っていません。メールがまったく来ないわけではなく、どちらかというと普通の友達同士で交わすような日常的なメールが増えた気がします。
あまり営業営業とガツガツされても困りものですが、場内指名してシャンパンを入れた女の子からメールが来ないというのは、ちょっと寂しいかな…と思う今日この頃です。
執筆者 yanagi
1978年生まれ
作家、フリーライター、心理カウンセラー、サプリメントアドバイザー。
メールカウンセリングサイト「ysカウンセリングルーム」、ライタースタジオ「スタジオY」主催。
元バーテンダーでもあり、キャバクラ・スナック等のネオン街の裏事情にも明るい。
現在、電子書籍サイト「ヨミーバ」にて、yanagi名義で「ネオン街三部作」等、キャバクラを舞台にした小説を多数発表している。
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