この“フレーズ系芸人”が今、クマムシの「あったかいんだからぁ」、8.6秒バズーカーの「ラッスンゴレライ」といった“リズム系芸人”をしのぎ、トレンドとなっている。たとえば、巨漢のゆいP、超自然体のブスのオカリナから成るおかずクラブも、その一例。ゆいPがアップになった際に放つセリフ「これがおまえの、やり方か〜っ」も、名フレーズといっていい。
先の「はいてますよ」は、KAT-TUN・亀梨和也がマネるほど、大のお気に入り。対して、中丸雄一が好物なのは、最近少し露出が増えだしたピン芸人の永野だ。中丸は、永野が多用するフレーズ「ダメなんだぞ!!」を最近さかんに、ライブで見せるのだ。
かつては、「映画『スパイダーマン』を観たことない僕だけど、やります」や、「ゴッホとピカソに捧げる曲」といったネタを推していた永野。しかし最近は、「寿司屋でやってはいけないこと」などを中心とした“ダメなんだぞ!!”シリーズを産出するや、地味にブレイク。ジワジワくるネタとして、苦節21年目にして、ようやく受け入れられるようになった。
“西の伏兵”として今、ひそかに注目されているのが結成4年目のコロコロチキチキペッパーズ。“魅惑の美声”ナダルが発する「やっべぇぞ!」は、関西ジャニーズJr.の西畑大吾もお気に入りで、ついに女子中高生たちのあいだでもはやりだした。
よしもとクリエイティブ・エージェンシーの大阪本社が所属のため、全国区のテレビ番組に出たのはまだ、数える程度。そのうえ、新人のためバーター出演も少ない。しかし、お笑い好きのタレントやジャニーズアイドルのあいだでは、1度聞いたら頭から離れない「やっべぇぞ!」人気が上昇中。下半期の賞レースで好成績を収めれば、一気に全国区タレントになれること間違いなしだ。
安村、永野、コロチキ。フレーズという武器を手に入れた彼らのさらなるステップは、どんな形になるのか。もしや、ジャニーズタレントがブームのバロメーターになっている!?