今回は、WWE二大ブランドのロウとスマックダウンによる全面対抗戦が組まれた。ドリームマッチの実現も多く話題になっていたが、対抗戦の結果は意外なものに終わった。
女子5対5イリミネーションマッチでは、チームロウからナイア・ジャックス、ミッキー・ジェームス、タミーナ、サーシャ・バンクス、ベイリーが登場。チームスマックダウンからはナオミ、カーメラ、ソーニャ・デヴィル、マンディ・ローズ、そして日本人スーパースターのアスカが出場した。
試合はタミーナ対ナオミでスタート。すると、タミーナがコーナーのスマックダウンメンバーに攻撃して乱闘に発展。そのタミーナを脱落させたカーメラが “ダンスブレイク”で踊り出し、会場を盛り上げた。さらにベイリーとソーニャが2人同時に場外カウントアウトで退場となった。
ロウはサーシャとナイアの2人、スマックダウンはアスカ1人だけが残り、アスカは不利な状況に陥った。そんな中でもサーシャの顔面にニーを叩き込むと、2人にヒップアタックを叩き込んでばん回。さらにここでナイアが突然チームメイトを裏切り、コーナートップのサーシャを故意に押してリングに落とすと、アスカはすかさずアスカロックで捕まえてサーシャがギブアップで退場した。
しかし、アスカはナイアにレッグドロップ3発から豪快なサモアンドロップを食らい、屈辱の3カウント。場内が大ブーイングに包まれる中、チームロウの勝利となった。
女子はシングル頂上決戦でもロウのロンダ・ラウジーが、シャーロット・フレアーの反則攻撃に苦戦しながらも勝利を収めていた。戦前は結束力の強さを見せつけていたチームスマックダウン女子だが、ロウ勢に勝つことはできなかった。
スマックダウンの“ナカメリカ”こと、日本人スーパースターのUS王者中邑真輔は、インターコンチネンタル王者セス・ロリンズとのドリームマッチに臨んだ。
実力者同士の対決は心理戦からスタート。ロリンズが場外の中邑にトペ・スイシーダ3連発を放てば、中邑も飛び付き腕十字から三角締めを決めてロリンズを追い詰めるなど白熱の攻防を繰り広げた。フロッグスプラッシュを避けた中邑は必殺のキンシャサをクリーンヒットさせるもカウント2。続けてトドメのキンシャサを狙った中邑だったが、ロリンズのスーパーキックからのカーブ・ストンプを食らって3カウント。だが、また見てみたいと思わせる戦い。WWEユニバースをうならせていた。
男子のイリミネーションマッチは、チームロウからはブラウン・ストローマン、フィン・ベイラー、ボビー・ラシュリー、ドルフ・ジグラー、ドリュー・マッキンタイアが参戦。チームスマックダウンからはザ・ミズ、シェイン・マクマホン、レイ・ミステリオ、ジェフ・ハーディ、サモア・ジョーといった日本にゆかりのある選手がズラリと名を連ねた。
男子も女子と同じく、チームロウからは不協和音が露呈していたが、ストローマンはパワースラムでジェフ、ミステリオ、ミズと立て続けに脱落させた。最後に残ったシェインにもランニングパワースラムを食らわせ、チームロウが圧勝。ストローマンは全盛期のアンドレ・ザ・ジャイアント並みの強さを誇っているだけに、早くレスナーにリベンジしたいところだろう。
ロウのユニバーサル王者ブロック・レスナーと、スマックダウンのWWE王者ダニエル・ブライアンによるWWE頂上決戦もあった。ブライアンがイエスロックなどでレスナーを追い詰めるも、レスナーのパワーにはかなわず…。最後はF5の前に沈んだ。結局、ロウ対スマックダウンの対抗戦はロウが6戦全勝という意外な結末に終わった。
今週のロウ、スマックダウンではどんな動きがあるのだろうか。
文 / どら増田
写真 / ©2018 WWE, Inc. All Rights Reserved.