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シルクロードS(GIII、京都芝1200メートル、8日) サープラスシンガー 一気の逃げで重賞初Vだ

 これまで17戦してハナを譲ったのは京王杯2歳S、唯一のダート戦だった昨年のBSN賞のわずか2回。デビュー当初からあふれんばかりのスピードを見せていたサープラスシンガーが、いよいよ軌道に乗ってきた。

 前走の淀短距離Sは圧巻のレースだった。好スタートからアッという間に主導権を握り、道中もそのまま軽快に飛ばしていく。4角でサイキョウワールド(3着)が1馬身後方まで詰め寄ったが、差が縮まったのはそこまで。直線に入ると鞍上のムチに応えて再加速、後続を突き放してみせた。
 「初めて乗ったけど、いいスピードを持っているね。今日は3角でもう大丈夫かなと思ったほど。これなら重賞でも十分通用するよ」と騎乗した四位騎手。宗像調教師も「自分のペースでいければ、あれぐらいはやれる」と胸を張った。

 その後は美浦へ戻り、ここに照準を合わせて調整している。「前走の疲れもなく、馬は元気いっぱい。順調にきているよ」と同師。28日には坂路追いを2本消化。軽めのケイコながら、躍動感あふれる動きを披露した。1週も休ませないで乗り始めたことからも、体調は万全といってよさそうだ。

 これまで重賞は5回挑み、(14)(2)(14)(9)(4)着とことごとく“壁”に阻まれてきたが、「能力的に足りないとは思っていない」とトレーナーはキッパリ。「重賞だとスピードのある馬が多いが、控えるとダメだから自分の競馬に徹するだけ。前走のような形になれば、十分やれると思うよ」と今回も攻めの姿勢を崩さない。
 昨年は淀短距離S→シルクロードSを連勝したファイングレインが、その余勢を駆って高松宮記念も制した。ここを勝てば、ショウナンカンプ(2002年)以来となる関東勢の高松宮記念Vが見えてくる。

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