朝一番にDWコースに姿を現したサムソンは、石橋守騎手を背に、6F76秒5、上がり3F37秒3→11秒9と抜群の動きを披露。これには瀬戸口元師より同馬を受け継いだ高橋成師も「牧場でも15-15をやってきたし、仕上がりとしては悪くない」と納得の表情で、「前哨戦だから目いっぱいというわけにはいかないが、このひと追いで走れる態勢は整う」と合格点を与えた。
転厩初戦ということもあって、まだまだつかみづらい面はあるが、「こちら側にやりたいことがあれば、それがドンドンできてしまう。非常に管理がしやすい。成績は偉大でも、(調整は)楽やわ」とトレーナー。その両肩にはよほどの重圧がかかっていることであろうが、さすがは皐月賞&ダービーの覇者ということか。サムソンは自らの力でスタッフのプレッシャーまでもを取り払ってしまう。
「動きはもっさり見せるが、乗り役もいい感触をつかんだようやね。とにかく、この一戦。まだ分からないことも多いけど、頑張ってもらわんと」
いきなりからエンジン全開とはいかないが、それでも、情けない競馬にならないことだけは確かといえるだろう。