そんな中、民主党の客寄せパンダに選ばれたのが、柔道で世界に名を馳せた谷亮子である。確かに彼女には、国際的な知名度や人脈もあるだろうが、彼女が政治に向いているとは思えない。また、本人もどこまで真剣に政治について考えているのだろうか。「谷でも金」「ママでも金」の次は「政治家でも金」とでも思いたったのだろうか。もちろん、この場合は、金は金でも「金メダル」ではなく「金(かね)」なのだが(笑)。
どちらにしろ、あまりにも唐突な政界進出である。しかし、どこまで我々国民は民主党に馬鹿にされるのであろうか。「有名人でも出馬させとけば、選挙もどうにかなるだろう」という、民主党幹部のふざけた台詞が聞こえてくるようである。お世辞にも谷亮子に政治ができるとは思えない。スポーツ選手の才能と、政治力は別物である。
そもそも、谷亮子の政治に関する基本的な知識はいかほどのものであろうか。民主党以外にも、各党から有名人が出馬するが、有名人も含め、新人候補は政治理念を記述した「論文」や、政治に関する知識を問う「マークシート試験」を受験し、結果を公表していただきたい。民間主宰の「新人候補政治知識テスト」の実施はいかがだろうか。『ヘキサゴン』並みのお馬鹿回答の連続の可能性は充分ありうる。
もし、谷亮子が当選しても「スポーツ・文化の振興に頑張りたいです」というアホでも言えるコメントだけはやめてもらいたい。そもそも、政治家とは本来、国民のために奉仕すべき職業であって、スポーツ分野に業績にあった人物が、国民の血税からお金を貰える名誉職ではない。このままでは、当選しても小沢一郎の言いなりになる“小沢ロボット”が一台増えるだけである。長い間、民主党を応援してきた自分が恥ずかしい。
(山口敏太郎)