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オリックスが韓国球界のオフの話題を独占!?

 韓国の野球報道のトップニュース、並びに、最大の関心事は「オリックスバファローズ関連」である。李承●(●は火へんに華、イ・スンヨプ)(35)が「韓国に帰りたい」と退団を申し出たのは、クライマックスシリーズ進出が断たれた翌日だった。「1年契約」とも伝えられていたが、実は「2年」。韓国のファンには申し訳ないが、「打率2割1厘、本塁打15、打点51、三振121」の成績では、年俸1億5000万円(推定)を払い続けるのはキツイと思ったのだろう。オリックスはイ・スンヨプを見送ることにした。

 しかし、韓国では『国民的バッター』の帰還に沸いている。かつて所属していたサムスンへの復帰が有力だが、「日本球界を経験したプレーヤー」の帰還が韓国球界の年俸相場を“破壊”するかもしれない。
 「韓国では李大浩(韓国ロッテ所属)の去就も注目されています。こちらでは、オリックス、ソフトバンク、巨人、阪神も李大浩に興味を示していると伝えられています」(現地特派員の1人)
 李大浩は09年WBCにも選ばれている。北京五輪では大会最多タイの3本塁打を放ち、今季はシーズン本塁打数40本、8月には9試合連続アーチと爆発した。
 現地報道によれば、韓国ロッテはFA権を獲得した李大浩の慰留に必死で、「歴代最高待遇を約束した」ともいう。歴代最高待遇−−。04年、沈正洙の『4年最大60億ウォン』を越えることになる。
 イ・スンヨプ、李大浩、ここに元千葉ロッテを途中退団した金泰均も加わり、その去就が注目されていたが、それに関連して名前が出てくるのが、日本のオリックスバファローズである。
<オリックスが李大浩に『2年5億円』を提示した>
 韓国ではそんな報道も出ている。
 「この一報は、韓国の野球ファンにとって、かなり衝撃的でした」(前出・同)
2年5億円。この金額を韓国のウォンに換算すると、約72億ウォン。そう、韓国ロッテが歴代最大規模と訴えた『4年最大60億ウォン』を上回る高額年俸だ。

 また、オリックスはイ・スンヨプの在籍球団としても有名だが、イ・スンヨプに払っていた年俸は1億5000万円(推定)。約20億ウォンだ。さらに、金泰均も千葉ロッテと1億5000万円(=20億ウォン)で契約していた。
 ちなみに、イ・スンヨプのサムスン時代の年俸は6億3000万ウォン(03年)。巨人時代の推定年俸は6億円。約80億ウォンか…。
 オリックスや日本の各球団が韓国FA選手との交渉が可能となるのは、12月10日以降。韓国ロッテとすれば、オリックスが参戦してくる前に李大浩と契約してしまいたいが、「約72億ウォン提示」と報じられ、センパイたちの日本での高待遇を知れば、「オリックスの話を聞いてから決めよう」と思うだろう。
 「ソフトバンク、巨人、阪神も正式に獲得に乗り出すとなれば、年俸は『40億ウォン』に跳ね上がるでしょうね」(前出・同)
 日本側には金泰均の不振を受け、韓国スラッガーの獲得に慎重論を唱える声もあるが…。

 イ・スンヨプ、李大浩、金泰均の3人だが、知人、家族、関係者のコメントとして「(韓国球団と)年俸の釣り上げを狙う駆け引きはしない」と報じられていた。韓国球界の相場は理解しているということだろう。
 前出の現地特派員によれば、今オフの韓国FA市場は“豊作”だという。大卒FA年限が9年から8年に短縮されるなどの規制緩和によるものだが、「FAは自分を高く売る権利」である。それは日本、アメリカも同様だ。
 有力選手の慰留、獲得にはそれなりの金額が掛かる。繰り返しになるが、オリックスは李大浩の獲得に72億ウォンを用意しているという。オリックスの韓国FA市場の参入により、「年俸10億ウォンの時代が始まる」と、韓国のプロ野球経営陣は驚愕しているそうだ。

※ご存じの通り、韓国にも『ロッテ球団』があります。本編は千葉ロッテと混乱させないため、あえて『韓国ロッテ』と表記いたしました。

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