海外ニュースサイト『Daily Mail』は7月26日、アメリカ・ミシガンで19歳の女性がベッドで横になっている際に、装着していた金属製のネックレスがスマホの充電器の先端に触れて、首に2度の大やけどを負ったと報じた。事故当時、スマホは充電していなかったというが、コンセントは挿したままにしていたようだ。2度のやけどは真皮上部から真皮深部にかけての損傷で、跡が残ることもあるという。女性はApple社のiPhoneを使っていたというが、非純正の充電器を使用していたという。
当時、充電器はコンセントに刺さっていたものの、スマホの充電はしておらず、充電器の先端は枕の下にあったという。今回の事故は、たまたま枕の下にネックレスが滑り込んだことで発生したとみられている。女性は感電によるやけどを負ったというが、当初は何が起きたかわからず、突然焼けるような痛みを感じてパニックになったそうだ。女性はすぐに病院に搬送され、やけどによって首に癒着していたネックレスを除去してもらい、痛み止めを処方され、その日のうちに帰宅できたという。
今回の事件がネットで広がると、「恐ろしいニュースだ。私もやっていた」「(ベッドでスマホをいじる習慣をやめるよう)娘に言って聞かせないと」「記事を読んだだけで痛そう。女性のやけどが早く治るといいけど」「電化製品って便利だけどリスクもあるってことか」など、驚きや心配の声が上がっていた。
健康に関する情報を発信しているグローバルサイト『MSDマニュアル』によると、欠陥のある電気製品や機械に触れることなどが原因で、やけどを負うことがあるという。家庭内のコンセントの接触や小型電化製品による感電で重篤な症状になることは稀だというが、今回の事故のように金属製品を身に着けていた場合は、局所的にやけどにつながることもあるという。
また、非純正の充電器も危険につながった一因とみられる。Apple社の公式サイトによると、一部の偽造品や他社製アダプタの設計には問題があり、安全性に問題がある恐れがあるという。同社は他社製USB電源アダプタの引き取りプログラムに乗り出している。
海外では非純正の充電器とネックレスが反応し、首に大やけどを負った例がほかにもある。
2017年4月、Apple社に関連する記事を扱う海外サイト『Cult of Mac』は、アメリカ・アラバマ州に住む当時32歳のワイリー・デイさんが就寝中に、大やけどを負ったと報じた。コンセントを挿したままにしておいたスマホの充電器の先端が、首に装着していた金属製のドッグタグと接触し、やけどしたそうだ。ひどい痛みを感じて目が覚めたデイさんは、自分でドッグタグを首から引きはがしたというが、その時に負ったやけどで手のひらにドッグタグの文字跡がくっきりと残ったという。その後、病院に行くと、首から胸、そして手のひらのやけどは2度から3度の重度であること、左肩の筋肉が感電により肉離れを起こしていることが分かり、入院することとなったという。なお、デイさんがどの程度の期間、入院していたかは不明だ。
身近な電気機器であるスマホだが、使い方を一歩間違えると思わぬ大けがにつながる。2件とも、ネックレスで感電し大やけどをするハメになった。非純正の充電器は使わないこと、充電していない時にはコンセントを抜くこと、充電器の先端にネックレスや金属、皮膚が接触にしないように注意して、同じような事故に遭わないように気をつけたいものだ。
記事内の引用について
Woman suffers shocking second degree burns after a generic iPhone charger touched her metal necklace and transmitted an electrical current to her NECK(Daily Mail)より
https://www.dailymail.co.uk/health/article-7288685/Woman-19-suffers-second-degree-burn-generic-iPhone-charger-sparked-necklace.html
Freak accident electrocutes iPhone user while charging his handset(Cult of Mac)より
https://www.cultofmac.com/474783/freak-accident-electrocutes-iphone-user-charging-handset/
感電による外傷(MSDマニュアル家庭版)より
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/25-外傷と中毒/感電や落雷による外傷/感電による外傷
USB 電源アダプタ引き取りプログラム(Apple社サポートページ)より
https://support.apple.com/ja-jp/usbadapter-takeback