−−ニッチェさんを、地上波で見る機会が増えました。
江上「よく『お忙しいんでしょ〜』と言われるんですけど、そんなでもない(笑)。ただ、去年に賞をふたついただいて、その前フリがあっての今年2月、『爆生レッドカーペット』(フジテレビ系列)で『レッドカーペット賞』をいただいてからは、自分たちの力に自信が出てきましたね」
近藤「お仕事させていただく内容も種類も、変わってきましたし」
−−『キングオブコント』は準決勝どまりでしたが、『THE MANZAI2012』は認定漫才師に選出されています。
近藤「私たち、組んで1年は漫才しかやってなかったんですよ。でも、『レッドカーペット』がはじまるにあたって、当時は1分で漫才は見せられない、コントができないと番組に出られないってことだったので、少しずつコントに腰を据えていったんですね」
江上「漫才は下手くそだって、自分たちでわかってました。ガッチガチに緊張するし、恥ずかしいから、お客さんの目を見れないし。でも、今年単独ライブをやらせていただいて(※1)、昔と違ってナチュラルにやれて、自分たちで楽しいと感じるようになったんですね。『キングオブコント』に落ちた今、『THE MANZAI』の決勝には、絶対行きたい! “スーパー女芸人”をめざしてるんで。『キングオブコント』も『M-1グランプリ』(※2)も決勝に行ってる、サンドウィッチマンさんのような」
近藤「だからこそ、タイトルには絡まないと。ね!」
江上「うん。ネタは一生、やっていきたいから。そのためには実力をつけて、やらせていただける環境を自分たちで作りあげないと」
近藤「『どうせ女芸人だから』って声が、まだあるんですけど、それを一掃させて、1位になって、『ざまあみろ!』って言いたい」
江上「『カッコいい!』って言われたいです。『キングオブコント』で、準決勝まで行った女芸人って、うちらだけらしく。『THE MANZAI』は50組のなかで2組だけ。女芸人がまだ成し遂げてないことをやって、カッコよくなりたい」
−−そういう意味でも単独ライブは、いい経験になったと思います。
江上「そうですけど、苦しかったですね(苦笑)。単独用に、キャラやネタを溜めておいたんですけど、全部ボツ。収められているのは、ギリギリまで悩んで、ハッ! とひらめいて、できたものばかり」
近藤「1回見せて、これダメなんじゃないか? って思ったら、すぐ捨てるんですよ、ふたりとも。だから、収録されてるのは、濃いものばかり。出しきりました!」
江上「出しきったね〜。客層がほんとに幅広くて、子どもからおじいちゃん、おばあちゃんまで。どの層でも笑える箇所があると思いますんで、お茶の間でお菓子でも食べながら、みんなで観てほしいです」
(※1)初単独ライブのDVD『ポテトサラダ』が10月24日、ContentsLeagueより発売される。価格3,000円(税込)。本編65分+特典10分。
(※2)サンドウィッチマンは『M-1グランプリ2007』で、敗者復活戦からまさかの初優勝をとげた。この奇跡は、M-1史上最初で最後。さらに、『キングオブコント2009』で準優勝。両コンテストで1&2位に輝いた芸人は、サンドのみ。
【プロフィール】江上敬子(左) ‘84年9月生まれ、島根県出身。近藤くみこ ‘83年1月生まれ、三重県出身。ぽっちゃりの江上は渡辺直美との「ピッグ☆レディ」で、『ピラメキーノ』(テレビ東京系列)に出演。2005年結成。マセキ芸能社所属。
江上のTwitter https://twitter.com/keiko__enoue
近藤のTwitter https://twitter.com/kumiko___kondo
マセキ芸能社の公式サイト http://www.maseki.co.jp/
(この連載の次回更新は10最終週)