群馬県前橋市で2011年5月、当時1歳4カ月だった城田麻雛弥ちゃんに暴行を加え死亡させたとして、群馬県警は2月23日、傷害致死の疑いで自称コンサルタント業の中島順聖こと北爪順子容疑者(63)を逮捕した。
「麻雛弥ちゃんは全身痙攣状態で病院に運ばれ、4日後に死亡しました。司法解剖の結果、死因は急性硬膜下血腫で、脳に強い衝撃を受けた可能性があると判明。身体にも多くのアザが見つかったのです」(捜査関係者)
当時、麻雛弥ちゃんは母親と連日のように北爪容疑者の自宅アパートを訪れ“お祓い”を受けていた。
「北爪容疑者は『悪魔よ出ろ!』と叫びながら麻雛弥ちゃんの身体を叩いたり、床に叩きつけ、さらにティッシュペーパーを巻いた指を喉に突っ込むなどして“悪魔払い”をしていたという。しかし、両親の北爪容疑者への信頼があまりに厚かったため虐待の証言を得られず、逮捕が今日までに至ったのです」(同)
捜査関係者によれば、昨年になり両親はマインドコントロールが解けたように証言を始めたといい、麻雛弥ちゃんのカルテの再鑑定や関係者の事情聴取によって、ようやく北爪容疑者の犯行が裏付けられたという。
度がすぎる“悪魔祓い”は、なぜ行われるようになったのか。北爪容疑者を知る人物はこう語る。
「今住んでいるところには10数年前に娘と引っ越してきて、当初は1階に住んでいたのですが、のちに2階も借りるようになったのです。大家には『エステ店でもやろうと思う』と言っていたそうですが、知り合いが腹痛になった際、彼女がお腹に手を置いたところ治ったり、腰痛の知人も同じように軽くなったということがあった。そのうち“神の手を持っている”などと評判になったのです」
もちろん偶然が重なってのことだろうが、その気になった北爪容疑者は自分の名を「中島順聖」とし、1回3000円から数万円で本格的に悪魔祓いを始めたという。
「2階の部屋の中央には祭壇が置かれ、提灯や仏具、壺、水晶などを飾って“治療所”としていました。多い時には子供から大人まで40〜50人が訪れていましたよ。そこへ病弱だった麻雛弥ちゃんが両親に連れられて来たそうです」(同)
神の手ならぬ悪魔の所業、その罪は許されるものではない。