「スパイ体験アトラクション」という銘打たれた同施設は、来店者がスパイとなって10分以内に任務をこなすタイムアタック方式アトラクションとなっている。
挑戦者は最大5人までのグループを組み、一度に最大8グループが参加可能となっている。特徴は毎回入る度に変わるミッションで、受付時に渡される端末の指令を確認するまでは、自分がどのミッションを遂行しなければいけないのか、直前までわからないのが大きな魅力だ。
設定としては世界征服をたくらむ悪の組織「BLACK-MAX」を壊滅に追い込むため、同組織の日本アジトに「in SPY re」のエージェントとして潜入するというもの。端末にはミッション攻略のためのヒントや追加指令などが送信されることがあるが、プレイヤーはそれらのハードルを知力と体力を駆使して乗り越えることとなる。
同アトラクションのミッション内容を企画した謎制作団体「NowRevent」の曽根智宏氏の話によると、同アトラクションの謎解き要素は、よくある謎解き系のアトラクションのよりもかなり難易度を高くし、より謎解き要素を手ごたえのあるものにしているとのこと。
実際に筆者も挑戦し、組織のサーバーをダウンさせる任務をおびた。しかし、端末のヒントがあっても謎がなかなか解けず、倉庫内をうろうろ。特にこれといった活躍をすることもなく、敵組織に見つかり、慌てて逃げ帰る醜態をさらしてしまった。
ちなみに、ミッションを進めると、レーザー監視網をすり抜けたり、ダクトを通り情報を収集したり、特定のターゲットを狙撃するなど、まるでスパイ映画のようなミッションもあるそうだ。
さらに、「in SPY re」では、顔認証システムを採用しており、エージェントの回答ログを解析。得意分野が知力を使ったものなのか、体力を使ったものなのかをパラメーターで判断できるようになっているそう。これにより、運営側は、難易度を定期的に調整し、新しいミッションを設定したり、ユーザー側は、専用のスマートフォンアプリ「in SPY re エージェントアプリ」と連動することで自分のパラメーターを確認することができる。このパラメーターを確認すれば、自分の苦手部分を補ってくれる他の来場者とチームを組むこともできるだろう。
また、同施設にはカフェスペースも併設されており、ドリンクやアルコールを飲むことも可能だ。「敵を知るにはまず胃袋から」という「in SPY re」の方針に沿って、敵組織がよく食べているというイモ虫のトッピングができる「ブラックカレー」や、台湾イナゴをカラッと揚げた「175(イナゴ)」など変わった料理を食べることもできる。
アトラクションの参加料は1回980円、難易度もさることながら、ランダムに設定されるミッション数も豊富とのことで、やりこみ要素も十分。何度も挑戦して凄腕エージェントを目指すことをオススメする。(斎藤雅道)