ディクソンは来季が実に8年目のシーズンとなる。“日本人選手資格”を目指しているディクソンにとって、今シーズンは来日してから初めて、クローザーを務めるという変革の年だった。開幕には間に合わなかったが、本来のクローザー増井浩俊の不調というチーム事情により、今シーズンは先発ではなく、後ろに回った。
1イニングに限定されたことで、ディクソンの速いストレートと、代名詞と言ってもいいナックルカーブが冴えわたり、37試合2勝1敗5ホールド、18セーブの成績を残した。シーズン終了後には世界野球プレミア12のアメリカ代表に選出。ここでもクローザーを務め、代表としての役割をしっかり果たした。家族も親日家のディクソンにとってはうれしい残留になったのは間違いないだろう。
昨年9勝2敗と結果を残したものの、今シーズンは2勝6敗と、先発としての役割を果たせなかったアルバースだが、チームにとって貴重な先発左腕とあって、来季も残留となった。長いイニングを投げても球の回転数が変わらないピッチャー。来季は修正して開幕を迎えることを期待したい。
今シーズン途中に、中日から譲り受ける形で獲得したモヤも残留となった。オリックス移籍後のモヤは64試合に出場、打率.244、10本塁打の成績に終わったが、チームが貧打に悩まされる中、救世主としてクリーンナップを担った。28歳という年齢から考えても、もう1年使ってみる価値はある選手と言える。
球団はステフェン・ロメロ外野手、クリス・マレーロ内野手と、来季の契約を結ばなかった。
(どら増田 / 写真・垪和さえ)