貴乃花を担ぎ出す奥の手もあるという。
「小泉元首相ですよ。ご承知のように小沢とは積年の対立から一転、6月の新潟県知事選では反原発で共闘した。今夏には小泉元首相が小沢一郎政治塾の講師、さらに小沢は、小泉元首相に来年の参院選で野党統一候補出馬の打診までしたほど急接近している。小泉元首相は統一候補は断ったものの、総裁選3選後の第4次安倍内閣で息子の進次郎入閣のはしごをはずした安倍首相に怒り心頭です。再びBS放送で『自民だけで改憲などできない』『原発ゼロは安倍首相が決断すればできる。やればできることをやらず、できもしないことをやろうとしている。感度が鈍いのか、判断力が悪いのか』と強烈な安倍批判を強めている。今後、小沢と小泉元首相は倒閣で足並みを揃える構えです」(同)
小泉元首相と貴乃花には浅からぬ縁がある。2001年5月場所14日目、貴乃花は右ひざに大怪我を負った。ところが、千秋楽の優勝決定戦で横綱武蔵丸を上手投げで破り優勝。その時、内閣総理大臣杯を手渡した小泉氏は「痛みに耐えてよく頑張った! 感動した! おめでとう!」と大相撲史上に残る名セリフで貴乃花を絶賛祝福した。
「貴乃花も小泉元首相を尊敬している。小泉元首相が小沢氏とタッグで『痛みに耐えて日本の改革、原発ゼロ、大相撲改革を!』と説得したら貴乃花にノーはないはず」(野党関係者)
ダメ押しは、野党共闘で必ず勝つ根拠を貴乃花に示すこと。
「ポイントは野党統一候補の実現です。2017年総選挙は自公与党が衆院議席の3分の2超えで圧勝した。野党がバラバラで候補を立てた226選挙区では与党が8割の勝利を収めている。だが、比例得票総数は野党が与党を上回っている。また、226選挙区を改めて分析すると、野党合計得票が多い選挙区は63区もあった。このため次の参院選は重要1人区の32選挙区で野党統一候補擁立を実現し、その上で貴乃花の力を借りれば、与野党がひっくり返ると説得したいのです」(同)
野党共闘の強さが証明された直近選挙といえば、9月30日投開票の沖縄県知事選。玉城デニー氏が与党側候補に圧勝している。
「ネックと思われる共産党は機関誌『赤旗』などで貴乃花にエールを送り続け、日馬富士の傷害事件時も『問題の核心は相撲界が一丸となって暴力根絶の改革に向かう姿勢』と貴乃花を擁護しています。共闘に違和感はないはず」(同)
小沢・小泉両氏に共産党が支援すれば、“貴乃花先生誕生”は間違いない。