大阪に本社を持つ同店は、約5年前に東京に進出。メーンストリートからはずれているにもかかわらず、マニア好みの品揃えで週末には80〜100人が来店する。
松本健店長は「ここ最近、アキバ周辺にミリタリーショップが集中し、マニアの認知度が高まってきました。ファッション業界が注目してくれたことで、一般の方も迷彩パンツや軍用小物を取り入れるようになり客数が増えています」と解説する。
店内には米独軍グッズを中心に、イギリス、ハンガリー、イタリア、ポルトガルなどのマニアックな軍用品が揃う。直接買い付けで価格を抑えているという。レプリカよりも放出品が目立ち、自衛隊基地で売られる「PX(売店)品」の品数も多い。現役&予備自衛官には対象グッズを割引販売するほか、埼玉県警に特殊装備品を納入するなどプロ御用達ショップの顔も持っている。
「警察モノより軍モノが売れ筋。人気は目のピントが合わず視覚で捉えにくいデジタル迷彩柄のグッズですね。コンバースやオークリーなど有名ブランドが軍に納入するようになり、ミリタリーグッズ全体がスタイリッシュになりました。今年きそうなのは『マルチカム(フラージュ)』。米民間企業製で、イラクに派遣された米民間警備会社の要員が『全域に迷彩効果がある』と評価してマニアの注目を集めています」(松本店長)
意外なのはコスプレイヤーもしばしば来店すること。「ビジュアル系バンドやコスプレの人には、なぜかナチスのグッズが人気なんです」(同)。ミリタリーマニアの裾野は広がっている。