二宮といえば、今春に主演ドラマの『ブラックペアン』(TBS系)が放映され、現在は木村拓哉との初共演映画『検察側の罪人』が公開中。俳優として上位に食い込んで当然の活躍だ。昨年は、主演映画『ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜』が封切られており、神の舌を持つ天才料理人を好演している。同作の撮影時、“生徒”と奇跡の初対面をはたしていたという。どういうことか。詳しい映画ライターは振り返る。
「ニノのお父さんは、服部栄養専門学校の日本料理の元講師。お母さんはその助手。2人は、料理をきっかけに結ばれたんです。『ラストレシピ』の際、料理監修を務めたのがこの専門学校。ニノはクランクインするおよそ2か月前から同校に通って、在校生や卒業生からイロハを学んでいます。このとき担当してくれた人が、お父さんの教え子だったんです」
二宮はその事実を、ずいぶん経ってから、「僕、二宮先生の生徒だったんですよ」と打ちあけられた。それで一気に距離感を縮め、「あっ、そうなの」と笑いながら上から目線で接したという。
二宮といえば、今でこそ食への興味がゼロ。趣味のゲームに勤しむ日は、昼食と夕食が同じメニューでもなんら気にならないほどだ。それは、幼いころは口にしたものすべてがおいしかったせい。嵐になって、身銭を切って高級料理を食べられるようになっても、食への興味は沸かなかったという。
残念ながら『ラストレシピ』は、二宮の代表作といえるほどの興行成績は収められなかった。だが、両親にとっては最上級のプレゼントとなったに違いない。
(伊藤由華)