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嵐、初レギュラーをくれた恩人との感動秘話 意外な大御所と親交があった

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 興行収入20億円を突破した木村拓哉と嵐・二宮和也の初共演映画『検察側の罪人』。今夏の邦画では上出来で、木村と二宮がメディアジャックしてPRした労苦が、しっかり実を結んだ。二宮といえば16年、ジャニーズタレントではV6・岡田准一に続いて2人目となる日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞受賞者。日本を代表する役者だ。

 一方の嵐としては、今年11月からデビュー20周年記念メモリアルイヤーに突入する。16日の北海道・札幌ドームで幕を開ける5大ドームツアーは、7年連続10度目。自己記録をさらに更新する。今回は、これまでのツアー最多動員数およそ86万人を上回る過去最大規模になる予定だというから、その勢いはとどまるところを知らない。

 俳優、アイドルとしてトップクラスの二宮。演じる仕事をはじめて22年だが、アイドルになってしばらくはクラブ活動のような感覚だったため、長く続ける気持ちがなかったという。そんな中途半端な気持ちを断ち切れたのは、ある大物俳優との出会いだった。

 「それは、亡くなったいかりや長介さんです。二宮くんとは、00年のドラマ『涙をふいて』(フジテレビ系)で初共演。ガンによってお亡くなりになる04年まで、プライベートで親交がありました。生前、いかりやさんは、『お前とならどんな結果であれ、別にいいよ、一緒に死んでやるよっていう人を、絶対ひとりは見つけなさい』と言ったそうです。さらに、『二宮くんを起用していい番組を制作した人がのちに、名前を売っていく存在に、二宮くんがなっていくはず』、『変なプライド持たずに、いろんな仕事をしな。みんな、ジャンルを超えて仕事をする時代がもうすぐ来るからな』とも話し、以来、二宮くんはクランクイン前に必ず、“一緒に死ねる人を探す”という言葉が脳裏をかすめるそうです」(テレビ誌のライター)

 いかりやさんといえば、昭和を代表するコントグループのザ・ドリフターズの元リーダー。伝説のコント番組『8時だョ!全員集合』(TBS系)は平均視聴率27・3%、最高視聴率は73年4月に50・5%を記録しており、文字どおりのおばけ番組だった(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。

 二宮と出会ったときはすでに俳優に転向しており、01年の嵐の春のコンサートに来てくれている。鑑賞後、スタッフに「すごい良かった」と伝え、そのスタッフはいかりやさんに褒めてもらえたご褒美として、メンバーに「プレゼントをあげるから、好きなものを書きなさい」と紙を渡した。メンバーはそろって、「深夜でも何でもいいから、嵐の単独の番組がほしい」と書いた。その数か月後、初のレギュラー番組『USO!?JAPAN』(TBS系)が決まった。いかりやさんが、パイプ役になったのだ。

 嵐が大きな一歩を踏み出せた背景には、惜しまれながら他界したいかりやさんの存在があった。今の二宮の活躍を、天国から喜んで見ているに違いない。
(伊藤由華)

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