となれば、ラスト3Fで11秒を切る勢いのスピードは不可欠となる。このスピードを実現するには、芝やダートの1200mでも一流の馬を出せる血が強調されていなければならない。
もともと、本レースはサンデーサイレンスはもちろん、サクラバクシンオーの父サクラユタカオーも99年の勝ち馬ウメノファイバーや93年の2着馬ユキノビジンを出したり、馬券ファンにとってはおなじみの種牡馬、ダート1200mの常連アフリートもゴールデンジャックやプリモディーネと本レースで好走馬を複数出すなど、スピードが決め手となるケースも多い。今年はユタカオー産駒、SS産駒、アフリート産駒で1、2、3着となった99年のようなパターンをイメージしている。
本命はローブデコルテ。父コジーンの産駒はエイシンバーリンやアドマイヤコジーンなど芝1200mで優れた実績を残している。特に今年はこの血統的な「スピード」が強力なセールスポイントになるだろう。
また、コジーンはオークスよりも断然、スタミナが要求されるアメリカのブリーダーズCターフ勝ち馬ティッカネン、クラシックの勝ち馬アルファベットスープなど、スタミナが要求されるGIでも勝ち馬を出している。ローブデコルテの牝系はスティルインラブと同じであり、血統的な底力も十分だ。
対抗はベッラレイア。同馬は本質的にはマイラーの可能性が高く、牡馬混合の中、長距離は厳しいようにも思う。逆にいえば、スピードがスタミナを凌駕する今年のオークスには最適のタイプともいえる。