呉服屋の長男として生まれ育ったYOSHIKIは、低迷する着物産業に新しい風を吹き込むため、「ロックンロールやアニメのテイストを加えて、若い世代が関心を持てるようなデザインのロックに続く新しいミッション」としてブランドを立ち上げた。「ファッション業界では駆け出しの人間がこんなことをやっていいのかなと思い、賛否両論を巻き起こすとも思ったが、良いことも悪いことも今後の勉強になる」と考えて決断。「固定観念を破壊しながら、伝統的な着物も伝えていきたい」と意気込みを語った。
「来ていただいた人に何かを考えてもらいたい」と話すように、ショーでは随所にこだわりを発揮。主題歌を手掛けた大ヒットアニメ『進撃の巨人』のキャラクターのほか、マーベル・コミックスの作者である故スタン・リー氏とのコラボ作品をモチーフにした着物を、氏への追悼の思いを込めて披露した。また、アジアをはじめ様々な人種のモデルが登場するダイバーシティをコンセプトに掲げた。
チャリティ活動に熱心なYOSHIKIだが、先日の台風15号では故郷・千葉に赴いてボランティア活動に汗を流した。「最初は、『視線が気になるな』と思っていたが、途中から、みなさんが一生懸命ボランティア活動をしている姿に心を打たれて、『YOSHIKIだろうが、誰だろうが、なんでもいいんだ。とにかくこのミッションを遂行するんだ』と思うようになり、数時間後には、新しい自分を発見した気持ちになった」と語る。「(19号も含め)台風で被害に遭われた方の1日も早い復興を祈っています。ぜひ何らかのサポートをさせていただければ」と話した。
ファン待望のX JAPAN・23年ぶりのニューアルバムについては、「完成していると思っていただければ。あとは発表するタイミングですね。野性の勘があるので、世の中に発表しようとする血が騒ぐときに」とコメント。ラグビーワールドカップ2019日本大会でベスト8に躍進したラグビー日本代表にメッセージを求められ、「Xパワーを送ります。Xは無限の可能性という意味」とエールを送った。